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173. 6桁ニキシー管時計(改良版)

[ 初公開日:2014年6月16日 ]

 前作 "053. 6桁ニキシー管時計" の失敗を踏まえて、この度7年越しに、ハードウエア的にもまったく新たに作り直して、 ニキシー管時計に再挑戦してみました。

 前作で失敗した電源部の高電圧DC−DCコンバータ回路については、"O-Family" さんから、そっくりいただくことにしました。 そして、そのパターン設計についても "O-Family" さんから教えていただいたポイントを、そっくり盛り込みました。 その節はたいへんお世話になり、 本当にありがとうございました。

 今回製作のニキシー管時計では、前作のようなアルミケースとディスプレイケースとを組み合わせることはやめて、ディスプレイケースのみにすべてを収納したシンプルな構成としました。 また、前作ではプリント基板を、表示部、制御部、電源部と3つに分けて製作をしたため、総合的に占める平面積が大きくなってしまったのですが、今回は制御部と電源部とを同一基板内に収め、かつ 電源部からACアダプタを押し出して外部供給とし、収納用のディスプレイケース内に収まるサイズとしました。


【 お知らせ 】 ( 2024/5/27 )


 本機 "173. 6桁ニキシー管時計(改良版)" をホームページ上に公開をしてから早くも 10 年が経とうとしていますが、最近、ホームページをご覧になった方からの質問で、私が久しぶりにニキシー管時計に係わったことと、 今なお、私の部品箱内で製作されるのを順番待ちしている、 本機とは異なったニキシー管が存在することから新たな製作意欲が湧いてきて、今回 "200. 6桁ニキシー管時計 III" の製作に至り、公開をしました。 興味のある方は、ぜひご覧になってください。

 そして、新作の "200. 6桁ニキシー管時計 III" で採用をした、ブルー LED を用いたディスプレイ効果に気を良くして、本機でもそのブルー LED 化の改造を試みてみました。 上の目次中に *1 〜 *3 を付してある項目が、そのブルー LED 化関連を表しています。 本機には、従来から "年月日" の表示機能はあっても "曜日" の表示機能がありませんでしたが、ブルー LED の表示パターンによって、 常時は "曜日" を表すようになります。

 また、ブルー LED 化の改造に伴うプログラムの部分追加だけではなく、今回の改造を機に、プログラム全体についてをまったく一新して別の物に入れ替えました。 したがって、従来の本機と比べると各スイッチの機能や操作性にも改善を図っています。 詳細は本文の各項目をご覧ください。

■ 回路図 ■


回路図の再検討と一部変更

 電源部の高電圧DC−DCコンバータ回路については、上述のように "O-Family" さんから、そっくりいただくつもりだったのですが、私が使用したCDSの特性の違いもあってか、やはり私が希望する 高圧(170V 程度)は得られませんでした。 多少の改善は見られたものの、実際には MAX 150V 程でした。(前作では MAX 約130V 程度)

 そこで、上回路図に示すように、1KΩの半固定抵抗を 100KΩに変更をし、CDSは回路から撤去(図中の赤色X印)してしまいました。 その結果、この状態で MAX 180V 以上が出力されるようになり、 私としても十分満足が得られるようになりました。 100KΩの半固定抵抗、および、その前後の抵抗値を吟味することによって、もっと最適値になることと思いますが、完成しているプリント基板を、 必要以上にハンダの取り外しをしたくないため、以上の改善に止めました。

 余談ですが、ユニバーサル・プリント基板は、手軽に使用できるために、私は最近(と言っても 10年以上になりますが)好んで使用するようになったのですが、ランドと基板との接着面積が極めて小さいために、 熱によって非常に剥がれ易い状態になります。 ハンダ付けをするときは通常殆んど問題はないのですが、部品を基板から外すときは細心の注意を払っても、時々ランドが剥がれてしまうことがあります。 したがって、手直しは極力避けたいといつも思っています。

 半固定抵抗を高値に変更したために、ディマー回路はまったく機能しなくなったこともあって、CDSをこの電源回路から取り去りその代替として、上回路図の左上に示すように、PICのアナログ入力ポートに 新たなCDSによるディマー回路を接続して、従来どうりソフトウエア制御する方法に戻しました。

 そして、高電圧DC−DCコンバータ回路の出力電圧は、上回路図では +170V と記されていますが、実際にはニキシー管の光り具合(輝度)から判断(ダイナミック点灯のため、プログラミングの仕方によって 輝度はかなり変化する)をして、現在、約 +160V に調整して使用をしています。 ちなみに、コイル 220μH の発熱や唸りの現象は、まったくありません。(前作では 特に発熱がひどかった)

 また、上回路図において、コロン(:)として使用している4つのLEDの電流制限用抵抗として、当初、それぞれのカソード側だけに 390Ωを直列に接続していたのですが、実際にプログラムで制御してみると、 高輝度LEDであることもあってニキシー管よりもかなり明るく点灯していたため、アノードコモン側にも 560Ωを入れました。 本来それぞれ4つの 390Ωをもっと高い値に変更すべきですが、 ここでも上記のように抵抗の取り外しを極力避けるために、安易な方法を採りました。

 ニキシー管とLEDとの輝度的なバランスはほぼ良くなったのですが、今回使用したLEDは、数年前に "秋月電子通商" で購入した( 下記参照 )オレンジ色のLEDで、 両者の色合いの違いは微妙に異なっていて、これだけは何ともなりません。

| 回路図 (NixieTubeClockII.CE3) | ページトップ |

■ 回路図(ブルー LED 化改造後)■


ブルー LED 化の改造について

 本機をブルー LED 化のための改造を行うには、6桁ニキシー管時計のため6個のブルー LED が必要になります。 すなわち、それらの LED を個々にコントロールするためには、通常は PIC にも同数の空きポートが必要ですが改造前の 回路図 を見れば分かるように、本機には RA5 の1個だけしか空きポートがありません。

 しかし、もしも PIC に2個の空きポートを確保できれば、I2C インターフェースを使用することも可能になるため、I/O エキスパンダ IC PCF8574/74A を使用して新たに8個のポートを確保することが可能で、 6個の LED をコントロールすることぐらい何の造作もなくできるようになります。

 そこで、あと1個(以上)のポートを PIC 側に確保するため、現在、RA0 アナログポートに収容している CDS のディマー機能を廃止して、再びハードウエアのディマー機能に戻します。 従来の 回路図 では、 CDS に私が所有するジャンクの CDS を使用したために、高電圧の発生回路がうまく機能しなかったためにソフトウエアディマー機能に変更をしたのですが、秋月電子扱いの CDS M15527 を使用すれば問題がないことが、 "200. 6桁ニキシー管時計 III" で確認ができているので、あえてソフトウエアディマー機能にする必要はありません。

 従来の回路図では、2個のアナログポートを確保するために、次図のように 水色で示した RA0(AN0)、RA1(AN1)、RA3(AN3) の3個の A ポートが使用されていましたが、これを1個だけのアナログポートを確保する場合には、 黄色で示した RA0(AN0) だけで済むため、RA1(AN1) と RA3(AN3) はデジタルポートとして使用することができます。 ちなみに、図中の RE0(AN5)、RE1(AN6)、RE2(AN7) は 40 ピン用で、28 ピンデバイスにはありません。

 このように、ADCON1 レジスタの A/D ポート構成コントロールビット PCFG <3:0> を、'0101' から '1110' に変更をします。 そして、RA0 アナログポートに収容している CDS のディマー機能を廃止後に、 RA1(AN1) に収容していた温度センサを RA0(AN0) に収容替えを行います。(なお、次図は Microchip Technology Inc 社のデータシート PIC16F87XA から抜粋をしたものに、私が彩色をしました。)


 こうして PIC には3個の空きデジタルポートができ、その内の2個のポートを使用することによって、ソフトウエア I2C インターフェースと I/O エキスパンダ IC PCF8574/74A を使用して、6個のブルー LED を自由にコントロールすることが可能になりました。 なお、RA0 〜 RA3 のすべてで従来から収容替えを行っているので注意をしてください。

 次にスイッチ類についてですが、従来 SW5 にスライドスイッチを使用していましたが、この改造を機に他の SW1 〜 SW4 と同様なタクトスイッチに取り替えます。 今回の改造では、ブルー LED 化のためのプログラム追加だけでなく、 全体のプログラムについても一新をさせます。 そのため SW1 〜 SW5 のすべてのスイッチについても、その名称および各スイッチに割り当てる機能についても従来から変更をします。

 また、従来の本機には ICSP 端子は設けていなかったのですが、今回の改造でついでにピンヘッダ 6P を新設したことによって、PIC に新たなプログラムを書き込む場合に、プリント基板のソケットから PIC を取り外さなくても、 そのまま(プリント基板に搭載したまま)の状態で書き替えることができます。 プログラムの開発者である私の場合には、デバッグ中には何度も何度も書き換えを行うのでとても便利になります。

 他にあと一点変更をしたものがあります。 従来、電源の三端子レギュレータに 300 mA 用の 78N05 を使用していましたが、回路が増えたことによって少々熱を持つようになったため、安全を見て 1A 用のものに取り替えておきました。

| 回路図 (NixieTubeClockII2.CE3) | ページトップ |

■ ケース外観と内部の様子 ■

正面(外観)から見たところ 背面(外観)から見たところ

カバーを外して真上から見たところ ( 拡大 裏面を見たところ

正面斜め上から見たところ 背面斜め上から見たところ

左側面斜め上から見たところ 右側面斜め上から見たところ 左側面(外観)から見たところ 右側面(外観)から見たところ

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以下はブルー LED 化改造後のケース外観と内部の様子です。

正面(外観)から見たところ 背面(外観)から見たところ

カバーを外して真上から見たところ ( 拡大

正面斜め上から見たところ 背面斜め上から見たところ

左側面斜め上から見たところ 右側面斜め上から見たところ 左側面(外観)から見たところ 右側面(外観)から見たところ

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■ 機能概要と使用法 ■

  本項では旧項の内容を削除して、ブルー LED 化改造後の内容に一新をしました。

◎ 本機の起動時の動作
  • 本機に電源を投入すると、"ピポッ" と開始ブザー音を出力後に、ブルー LED の簡単な点灯デモ (1) が8秒間行われ、続いて9から0までの数字を1秒間ずつ降順に更新しながら、ニキシー全管(6本)の 9〜0表示テストを計10秒間行う。

  • 続いて、ブルー LED の簡単な点灯デモ (2) が約7秒間行われた後、プログラムのバージョン番号がニキシー管に約5秒間表示される。
    		バージョン番号  [ _x.xx __ ]
    

  • その後、ニキシー管、ブルー LED ともに1秒間 全桁消灯の後、カレンダーデータのバックアップが EEPROM から読み出され、本機内の各カウンタ(年、月、日、時、分、秒、曜日)にセットされて時計機能が開始され時間表示が行われる。

  • 本機に初めて電源を入れたときには、プログラミングをしたときの初期値、"2024/01/01"、"00:00:00" が EEPROM に設定がされていて、これらは現在値とは異なるため、 後述のスイッチ操作による手順( SET モードの機能と操作 を参照)で、現在の年月日、時分秒に設定をし直す必要がある。ちなみに "2024/01/01" は "月曜日" である。
    		年月日 [ 24.01.01 月曜 ]            時分秒 [ 午前 00:00:00 ]
    

◎ 表示モードと基本機能の操作
  • そのスイッチ操作による手順の説明の前に、本機における表示モードと本機の基本機能を先に説明をしておくと、本機には上述の時間表示の他に、年月日表示(年表示は西暦4桁の内、下2桁のみ表示)、気温表示の機能を持っている。
    		表示モード 0                         表示モード 1                         表示モード 2
    		時間表示 [ xx:xx:xx ]               年月日表示  [ xx.xx.xx ]             気温表示 [ __ xx.xx ]
    
    時間表示 (16:40:27) 年月日表示 (2024.05.25 土曜) 気温表示 (24.3℃)

  • なお、上の表示モード 0 〜 表示モード 2 の他に、オートモードの表示モード 3 もあって、これらは MODE / SET スイッチ を押すごとにモード番号が増加をし、ニキシー管に表示される内容が切り替わる。 そして表示モード 3 の次は 再び表示モード 0 に戻る。
    		┌─→ 時間表示 ─→ 年月日表示 ─→ 気温表示 ─→ オートモード ──┐
    		│  (モード 0)   (モード 1)   (モード 2)    (モード 3)   │
    		│                                 │
    		└─────────────────────────────────┘
    
  • このとき、MODE スイッチを何度も続けて押していると、現在のモードがどれなのか分かり辛くなるときがあるため、MODE スイッチを押した直後に、ニキシー管の1桁目(最左端桁)にそのときのモード種類の番号( 0 〜 3 の内のどれか)を、 約3秒間ブリンク表示をして知らせる。

  • オートモード(表示モード 3) を選択したときには、表示モード 0 〜 表示モード 2 の個々の内容表示を、次図に示すように自動的に切り替えて、それぞれの表示を繰り返す。
    		毎05〜09秒と35〜39秒の間: 年月日表示
    		毎20〜24秒と50〜54秒の間: 気温表示
    		上記以外:            時間表示
    
    		(___: 時間表示、NNN: 年月日表示、KKK: 気温表示)
    
    		00        10        20        30        40        50        00
    		.    .    .    .    .    .    .    .    .    .    .    .    .
    		_____NNNNN__________KKKKK__________NNNNN__________KKKKK_____
    
  • なお、これらの表示モード 0 〜 表示モード 3 を表示しているときの状態を、表示モードとは別に NORMAL モード という。 そして、この NORMAL モード中のときにはニキシー管の表示だけではなく、 ブルー LED を次の表示パターン(○は点灯、●は消灯)によってその日の曜日を表し、1秒ごとに点灯、消灯を反転させながら繰り返し表示する。

          ブルー LED の桁
          HH HL MH ML SH SL


          ブルー LED の桁
          HH HL MH ML SH SL


          初めの1秒間の表示パターン 次の1秒間の表示パターン

  • このブルー LED の曜日表示は四六時中行われるので、煩わしく感じられるようなときがあるかもしれない。 そこで DOWN スイッチ を押しながら MODE / SET スイッチ を押すことによって、その表示をいつでも抑止することができる。 このスイッチ操作はトグル動作になっていて、押す度に 表示/非表示 を繰り返す。 ただし、このスイッチ操作は四六時中行われる曜日表示に限って有効であり、その他の一時的に行われるブルー LED 表示についてはその限りではない。

  • 本機では12/24時間の両表示機能を持ち、通常の NORMAL モード中であれば TMODE / UP スイッチ を押すことによって、いつでも切り替えることができる。 すなわち、時間表示(表示モード 0) 中だけでなく、年月日表示(表示モード 1) 〜 オートモード(表示モード 3) 中であっても切り替えられる。 ただし、時間表示(表示モード 0) とオートモード(表示モード 3) の時間表示中以外のときには、切り替わったことを目で確認することはできない。

  • 次に、24時間表示と12時間表示の両者の対応を示すが、本機では、24時間表示では "時" の表示に "xx" と常に2桁で表示するのに対して、12時間表示では先頭が "0" であった場合には、ゼロサプレスをして表示しないようにしている。
    		(24H)  00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 
    		(12H)  12  1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11 12  1  2  3  4  5  6  7  8  9 10 11
    		       am am am am am am am am am am am am pm pm pm pm pm pm pm pm pm pm pm pm
    
  • 12時間表示の場合には午前と午後との区別をさせるため、左列の :(コロン)の上側 LEDで AM を、また下側 LEDで PM を、1秒ごとに点滅を繰り返すことで、それぞれを表現している。
    					  ┌─ AM
    					  ↓
    		12時間表示		[ xx:xx:xx ]
    					  ↑
    					  └─ PM
    
    (12H 表示例) AM 01 : 23 : 45 (12H 表示例) PM 01 : 23 : 45 (24H 表示例) 01 : 23 : 45

  • ZERO / BACK スイッチ は、後述する SET モード中を除いた NORMAL モード中には、毎正時プラス・マイナス5分以内に押された場合に限り、00 分 00 秒に設定をするための ZERO スイッチとして機能 をする。

  • SIGNAL スイッチ は、毎時の時報音を押すごとに有効/無効に交互に設定をする。 このときの設定状態は視覚的な表示がないため、有効になったときには "ピピピッ" 音を、無効になったときには "ブー" 音を、 それぞれ鳴らして知らせる。 なお、電源を投入した直後は有効状態に設定がされている。 また、有効に設定時には、時間表示(表示モード 0) 以外の表示モードにおいても、毎時の時報音は有効(鳴る)なので注意が必要である。

  • 年月日カレンダー機能について、うるう年の計算は 2001年 〜 2399年までの範囲で対応している。 ただし、年の表示は下2桁のみになる。

  • その他の機能として、周囲の明るさに応じてニキシー管の表示を減光するディマー機能を持ち、周囲が明るいときはニキシー管の表示も明るく、周囲が暗くなるとニキシー管も暗く表示される。

  • 上の 本機の起動時の動作 で触れた、カレンダーデータのバックアップについて、次に述べる SET モードの機能と操作 で 年月日、時分秒の設定を変更した場合や、 毎日日付が更新された時点でも同様に、新たな年月日、時分秒、曜日のバックアップ値に更新され、EEPROM の内容が自動的に書き換えられる。

  • これは、次回に電源を投入し直したときに、そのバックアップ値で年月日、時分、および 00秒からスタートし、大幅な設定変更の操作を避けるように、現在値とは常に1日以内になるようにバックアップ値を保っている。
◎ SET モードの機能と操作
  • さて、ここで話を戻して、年月日、時分秒の設定を変更する手順としては、現在、NORMAL モード 中であれば、時間表示(表示モード 0) 〜 オートモード(表示モード 3) のどの内容が表示されている場合においても可能で、 まず、表示内容(表示モード)を切り替えるときのように "チョン押し" ではなく、同じ MODE / SET スイッチ を "長押し" することによって、年月日、時分秒を自由に変更することができる SET モード に移行をする。

  • すなわち、MODE / SET スイッチ を5秒以上 "長押し" をしていると、"ピッ" というブザー音とともにニキシー管は全桁消灯して、ブルー LED が全桁 1/4 秒点灯 1/4 秒消灯の 0.5 秒周期でブリンク表示を始め、 NORMAL モードから SET モード に移行をしたことを知らせる。


  • ユーザは、ブルー LED の全桁ブリンク表示を合図として MODE / SET スイッチから指を離すと、ブリンク表示をしていたブルー LED は全桁消灯し、現在、本機内部の各カウンタに設定がされている、"年月日6桁" が年月日の表示パターンでニキシー管に表示され、 かつ、先頭の "年2桁" がブリンク表示をして、これから設定変更を行う対象項目であることを知らせる。

  • もし変更が必要であれば、UP スイッチ を押すごとに現在値より1ずつ増加し、また DOWN スイッチ を押すごとに1ずつ減少するので、適宜希望する値に変更をする。 また、このときの増減幅を大きくしたい場合には、UP スイッチ、 または DOWN スイッチを押したままにしていると、1秒当たり 4 〜 5 の増減幅で更新をするようになる。

  • "年2桁" の変更が済んだら、再び MODE / SET スイッチ を押すと、次には "月2桁" にブリンク表示が移り、変更の対象項目も移動したことを示す。 同様に変更が必要であれば、UP スイッチ、または DOWN スイッチを押すことによって、 適宜希望する値に変更をする。

  • 以降同様に、SET スイッチ を押すごとに "年"、"月"、"日"、"時"、"分"、"秒" と、変更の対象項目(2桁ずつのブリンク表示位置(~~))が移動するので、該当の項目を選択後 UP または DOWN スイッチ によって値を変更設定する。 このとき、"日" から "時" に対象項目が移動すると、時間表示パターンに切り替わる。 両者での見かけ上の違いは、各項目間の区切り記号表示が前者ではピリオド(.) 、後者ではコロン(:)となる。
    		"年" が選択 [ xx.xx.xx ]      "月" が選択 [ xx.xx.xx ]      "日" が選択 [ xx.xx.xx ]
    		          ~~                           ~~                           ~~
    		"時" が選択 [ xx:xx:xx ]      "分" が選択 [ xx:xx:xx ]      "秒" が選択 [ xx:xx:xx ]
    		          ~~                           ~~                           ~~
    
  • なお、NORMAL モード時に12時間表示が選択されていた場合、SET モードで "時"、"分"、"秒" を選択中には、左列の :(コロン)の 上側 LED点灯 + 下側 LED消灯AM を、上側 LED消灯 + 下側 LED点灯PM を、 それぞれ表現をする。

  • そして、最後の "秒2桁" 設定後にもう一度 SET スイッチを押すことによって、変更された設定値( "年" 〜 "秒" のすべて* )が 本機内部のバックアップ用 EEPROM に書き込まれる。 そして、年月日、時分秒の設定変更の処理が終了して、 SET モードから抜け出して再び NORMAL モード に移行をし、必ず時間表示(表示モード 0) に戻って、新たに設定し直した時分秒から時(とき)を刻み続ける。

      * "年" 〜 "秒" のすべて: "年"、"月"、"日" が変更されれば "曜日" も変更するが、"曜日" についてはユーザが入力しなくても、プログラムが自動的に計算をした "曜日" 値を一緒に EEPROM に書き込む。

  • この SET スイッチによって対象項目を選択中に、誤って希望する項目を通り過ぎてしまったような場合には、BACK スイッチ を押すごとに、ひとつずつ前の項目に戻ることができる。 これらの SET スイッチ、または BACK スイッチの操作と、各選択項目の関係を図に表すと次のようになる。
    	                 BACK   BACK   BACK   BACK   BACK
    	                 ←─   ←─   ←─   ←─   ←─
    	             SET    SET    SET    SET    SET    SET    SET
    	4つのどれかの表示モード ─→ 年 ─→ 月 ─→ 日 ─→ 時 ─→ 分 ─→ 秒 ─→ 時間表示モード(表示モード 0) 
    	               │                   ↑
    	             BACK└───────────────────┘
    
  • また、SET モードに移行中に何らかの理由で、設定変更の処理を中止したいような場合には、SIGNAL / CANCEL スイッチ を押すことによって、それまでに設定変更されてきた各項目値はすべて破棄され、 EEPROM に書き込まれることはなく、再び NORMAL モード に移行をする。

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■ プログラム ■

  • 24→12時間表示に変換のプログラムバグを修正 ( 2014/08/26 更新 )

    前バージョン( Ver. 2.00 )にはバグがありました。 症状としては、24時間表示の場合には何ら問題はないのですが、 12時間表示にすると、午後の8時台と9時台の場合に限り HL桁のニキシー管表示が消えてしまう ――― と言うものです。 このページを公開した直後にそのことに気が付いたのですが、既に他のコンテンツに専念していて、結果として修正するまでに2か月もかかってしまいました。

    原因は、24時間表示を12時間表示に変換するサブルーチン(cnv_24to12)内にありました。 h'20' - h'12' = h'0e' となるべきところを、 h'20' - h'12' = h'08' となると、勝手に誤った解釈をしていたことにありました。 プログラム内では BCDコードとしてデータを扱っていますが、 減算命令(SUBWF等)を実行させると、当然ではありますがバイナリで計算をします。

    そこで、h'0e' → h'08' 、h'0f' → h'09' となるように両者の場合に限り、h'0e' - h'06' = h'08' 、h'0f' - h'06' = h'09' と補正をしました。

  • カレンダーデータのバックアップ機能を追加 ( 2014/09/05 更新 )

    "104. ドットマトリクス 5 x 7 2色 LED 表示時計" の "カレンダーデータのバックアップ機能の追加" で述べたまったく同じ理由から、この時計でもプログラム機能のバージョンアップを行ないました。

  • うるう年計算のプログラムバグを修正 ( 2014/10/15 更新 )

    前バージョン( Ver. 2.20 )までにはバグがありました。 このデジタル時計には年月日表示の機能があるのですが、その時のうるう年の計算に誤りがありました。

    そのため、平年とうるう年での2月の最終日の表示がでたらめで、平年なのに 29日表示をしたり、逆にうるう年なのに 28日で終わってしまったりで、まともな動作を していなかったのを修正しました。 詳細は、ソースファイル中の month_days サブルーチンを参照してください。

  • 12時間表示時の am / pm 表示の不具合とその他を修正 ( 2019/4/17 更新 )

    12時間表示時の am / pm LED表示に一部誤りがありました。 私の認識違いからその LED表示が妥当ではありませんでした。 詳細は、別ページ "014. 7セグメントLED表示時計" の "12時間表示の扱いについて" の項を参照願います。

    またバグではありませんが、従来までは、12/24時間の両表示とも先頭の1桁目(左端)を、ゼロサプレス表示を行っていましたが、今回からは、ゼロサプレス表示は12時間表示時のみで 24時間表示時には行わないように修正をしました。 私作の他のデジタル時計との統一性と、12/24時間表示の区別の視認性を高めることを目的とします。

  • ブルー LED 化改造とプログラムの全面入れ替え ( 2024/5/27 更新 )

    冒頭でも述べたように、新作の "200. 6桁ニキシー管時計 III" で採用をした、ブルー LED を用いたディスプレイ効果に気を良くして、本機でもそのブルー LED 化の改造を試みてみました。 また、ブルー LED 化の改造に伴うプログラムの部分追加だけではなく、今回の改造を機に、プログラム全体についてをまったく一新して別の物に入れ替えました。 したがって、従来の本機と比べると各スイッチの機能や操作性にも改善を図っています。 詳細は 機能概要と使用法 等をご覧ください。

  • 旧バージョンでの潜在的に潜んでいた不具合を修正 ( 2024/5/29 更新 )

    ブルー LED 化改造を行わないで旧バージョンのまま使用を続ける方には、上述の カレンダーデータのバックアップ機能を追加 ( 2014/09/05 更新 ) で行った機能追加のプログラムに手抜かりがあったため、それ以来、潜在的な不具合要因になっていた旧バージョンのプログラムを修正しました。 詳細は、別ページ "174. グラフィック液晶表示 万年カレンダー" の "潜在的に潜んでいた不具合を修正" を参照してください。 なお、修正プログラムについては、次の <参考> 旧バージョン: Ver. 2.41 に収録をしてあります。

  • ある条件下で起こる不具合を修正 ( 2024/6/26 更新 )

    SETモードで "年月日" や "時分秒" を設定し直して、再び NORMALモードに戻るときに、予め SIGNAL スイッチによる設定が有効で、毎時の時報音が鳴る状態に設定がされていたとき で、 なおかつ、"時分秒" の設定を毎正時( xx 時 00 分 00 秒)に設定をしたとき に限り、不具合が発生する ― という現象を修正しました。

    ( xx 時 00 分 00 秒)の最後の 00 秒を設定後に、SET スイッチを押すことによって、それまでに入力をした "年月日" や "時分秒" が新たな設定値として有効になるのですが、 このとき、00 分 00 秒 ということで正報音の "ポッ〜〜ン" という時報音の出力を伴いますが、その後、ニキシー管、ブルー LED のすべてが消灯したままで、時計としては機能しなくなってしまう(暴走) ― というものです。

    原因は、スタックメモリのオーバーフローにありました。 そのときの各サブルーチンとスタックの使用状態を、図に表すと次のようになります。 正報音の "ポッ〜〜ン" という時報音が鳴っている間にも、 本機では 0.32 msec の周期でタイマー0割り込みが掛かってきます。
      (main) → xtime_monitor → alarm_sound → buzzer_poon → buzzer_po_1_4 → buzzer_control → wait_xxms → (interrupt) → bcd_ssmmhh_inc → inc_bcd
             (1)              (2)            (3)            (4)              (5)               (6)          (7)            (8)               (x)
      
    このように、サブルーチンコールのネストが 8 回を超えてしまっていますが、PIC16F ファミリ(本機では PIC16F873A を使用)では、スタックメモリが 8 レベル分しか存在しないため、オーバーフローを起こして暴走状態になります。

    そこで、これらのネスト回数を全体で 8 回以下に抑えるために、その対策として、サブルーチンを呼ぶ方と呼ばれる方の関係が、1対1になっている (1) 、(2) 、(3) 、(8) のどこかでサブルーチンコールを止めるように対処します。 今回は1か所で良いのですがスタックに余裕を持たせるために、(1) でのサブルーチンコール(xtime_monitor)を止めて、ここには xtime_monitor の内容コードを直接埋め込み、また、(2) では(alarm_sound)へ goto で飛んで goto で main 側に戻るように変更をしました。

    なお、修正プログラムについては、次の最新バージョン: Ver. 3.01 に収録をしてあります。

現在の最新バージョン: Ver. 3.01  ( 2024/6/26 更新 )

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■ 部品配置図 ■

 使用したプリント基板(1)は、"サンハヤト" の "ICB-97" ガラスエポキシ片面ユニバーサル基板です。
 そのままではケース内に収まらないため、図のように上下の ----- 位置でカットして、適当なサイズに加工後使用しました。

(プリント基板(1) 部品配置図) (ブルー LED 化改造後)

| 部品配置図 (NixieTubeClockII_1PC0.CE3) | (NixieTubeClockII2_1PC0.CE3) | ページトップ |


 使用したプリント基板(2)は、"秋月電子通商" の "New_Board 1L" (通販コード P-103250 ) ガラスエポキシ片面ユニバーサル基板です。

(プリント基板(2) 部品配置図) (ブルー LED 化改造後)

| 部品配置図 (NixieTubeClockII_2PC0.CE3) | (NixieTubeClockII2_2PC0.CE3) | ページトップ |

プリント基板(1)パターン図 (部品面)



修正後の写真     参考 修正前の写真(拡大)

| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII_1PC.CE3) | ページトップ |


正面側 背面側

■ プリント基板(1)パターン図 (部品面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)

 下図において、青色で示した部分(3本の太線 Vcc を除く)が、今回のブルー LED 化に伴って必要になった改造部分で、改造前の上図の プリント基板(1) から 変更を行った部分が良く分かるように青色表示にしました。 改造前の上図と見比べてみてください。



参考 プリント基板(5) を取り付ける前の写真

 [ 上図から黒・青文字を除去して表示 ..... ハンダ面側のパターンが分かりづらいときに参照してください

 まず、左上の 100KΩの半固定抵抗を 1KΩのものと取り換え、そしてその右隣の位置に CDS(秋月扱い M15527)を取り付けます。 その結果、右下にあった CDS 用のコネクタ(ピンヘッダ 3P)と プリント基板(4) は不要となります。 ソフトウエアで行っていたディマー機能動作を、再び、ハードウエアのディマー機能に戻しました。 また、左下の三端子レギュレータが回路変更で電流が増え少々熱を持つようになったため、300 mA 用 78N05 を 1A 用の 7805 に取り替えました。(写真には反映されていません)

 次に、右端に並んでいた4個のタクトスイッチと1個のスライドスイッチ、およびそれら各スイッチへの配線のすべてを撤去します。 ただし、ハンダ面側についての GND 線は必要なので、 図のように右端縦一列の状態で残しておきます。 これらのスイッチ類は私がプログラムのデバッグ中に使用していたもので、本機としてはもともと必要ではありません。 撤去した跡地の上部位置に重なる場所には、Φ3.2 の青〇の穴を2個開け、10 mm 長のスペーサーを介して新たに作製した プリント基板(5) を取り付けます。

 最後に右下の青色群で示した改造部分ですが、最初に、不要となった CDS 用のコネクタ(ピンヘッダ 3P)と、RA3 に接続されている抵抗 10 KΩを取り除きます。 そして、ハンダ面側の一部分にもパターン(配線)替えが必要となるので、パターン図を見ながら慎重に行ってください。

 この右下部分では、ブザー用のピンヘッダ 2P と積層セラミックコンデンサ 0.1μF の位置変更と、I2C インターフェース用のピンヘッダ 4P、ICSP 用のピンヘッダ 6P の取り付け、および それら各ピン周りの配線が必要です。 I2C インターフェース用のピンヘッダ 4P は、上部に取り付けた プリント基板(5) との通信用のもので、コネクタ接続をします。

 また、ICSP 用のピンヘッダ 6P を新設したことによって、PIC に新たなプログラムを書き込む場合に、プリント基板のソケットから PIC を取り外さなくても、 そのまま(プリント基板に搭載したまま)の状態で書き替えることができます。 プログラムの開発者である私の場合には、何度も何度も書き換えを行うのでとても便利になります。

| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII2_1PC.CE3) | (NixieTubeClockII2_1PC2.CE3) | ページトップ |


正面側 背面側

プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面)



修正後の写真     参考 修正前の写真(拡大)

| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII_1PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)

 下図において、左下の赤色で示した部分が、今回のブルー LED 化に伴って必要になった改造部分で、改造前の上図の プリント基板(1) から 変更を行った部分が良く分かるように、部品面とは逆に赤色(ただし、プリント基板(5) の取り付け用の〇穴は青色)表示にしました。 改造前の上図と見比べてみてください。

| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII2_1PC1.CE3) | ページトップ |

プリント基板(2)パターン図 (部品面)

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII_2PC.CE3) | ページトップ |


正面側 背面側

■ プリント基板(2)パターン図 (部品面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)

 各ニキシー管のカソード K1 足ピンとカソード K5 足ピンとの間が1ピン分隙間が開いているので、その隙間から左下のパターン図のように1個ずつブルー LED を挿入して、各ニキシー管の真下に全6桁分を取り付けます。 そして、それらの各ブルー LED の足ピンとの配線のためのピンヘッダ 7P を、JA と JB コネクタの中間あたりに取り付けておきます。

 なお、私が使用したブルー LED は以前に Yahoo!オークションで入手したものなので、メーカー、型番は不明ですがΦ3 mm のものを使用しました。 既に取り付け済みの各ニキシー管の股下の長さにもよりますが、 たぶん、LED の足ピンを切って適度な長さに調節しないと挿入が難しいと思いますが、LED の極性には十分注意をして取り付けてください。

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII2_2PC.CE3) | ページトップ |


正面側 背面側

プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面)

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII_2PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)


 ブルー LED 用の配線を次図に示す青線のように、プリント基板(2) のハンダ面側で行ってください。(右上の写真を参照)

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII2_2PC1.CE3) | (NixieTubeClockII2_2PC3.CE3) | ページトップ |

プリント基板(3)パターン図 (部品面)

 スイッチ部は、プリント基板(1)に実装されていますが、透明カバーを被せてしまうと操作ができなくなるため、もう1組追加してケースに収納後も 簡単に操作ができるようにしました。 ( プリント基板(3)の取り付け 参照 )




コネクタ, ケーブルを 取り付け前の様子 , 取り付け後の様子

| プリント基板(3)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII_3PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(3)パターン図 (部品面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)

 回路図(ブルー LED 化改造後) の項でも述べたように、従来 SW5 にスライドスイッチを使用していましたが、この改造を機に他の SW1 〜 SW4 と同様なタクトスイッチに取り替えます。 今回の改造では、 ブルー LED 化のためのプログラム追加だけでなく、全体のプログラムについても一新をさせます。 そのため SW1 〜 SW5 のすべてのスイッチについても、その名称および各スイッチに割り当てる機能についても従来から変更をします。



コネクタ, ケーブルを取り付けた様子

| プリント基板(3)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII2_3PC.CE3) | ページトップ |

プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面)




コネクタ, ケーブルを 取り付け前の様子 , 取り付け後の様子

| プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII_3PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) ■ ……(ブルー LED 化改造後)



コネクタ, ケーブルを取り付けた様子

| プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII2_3PC1.CE3) | ページトップ |

プリント基板(4)パターン図 (部品面) ■ ……(ブルー LED 化改造後には不要のため廃止)

 上述 したようにディマー回路を変更しましたが、プリント基板(1)には変更後の回路を乗せるスペースがないため、新たに小基板を 作製しました。 このプリント基板(4)には、プリント基板(1)と接続用のコネクタを裏面に配置するため、その取り付けに一工夫をしています。

 右上の丸いものは、ディマー機能動作のためのCDSセル(CL703L)で、ジャンクを流用のためメーカー、詳細な定格等は不明です。

      
   
真ん中に写っている3穴の小片を、ハンダ面を上にして接着する

| プリント基板(4)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII_4PC.CE3) | ページトップ |

プリント基板(4)パターン図 (ハンダ面) ■ ……(ブルー LED 化改造後には不要のため廃止)

| プリント基板(4)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII_4PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(5)パターン図 (部品面) ■ ……(ブルー LED 化で新設)

 本機をブルー LED 化に改造するにあたって肝となる新設のプリント基板(9 x 12 穴)で、プリント基板(2) に追加したブルー LED 6個の点滅をコントロールするためのものです。 プリント基板(1) に搭載の PIC と、本プリント基板(5) の I/O エキスパンダ IC PCF8574/74A 間で、I2C インターフェースを介しての通信制御を行います。



コネクタ, ケーブルを取り付けた様子

| プリント基板(5)パターン図 (部品面) (NixieTubeClockII2_5PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(5)パターン図 (ハンダ面) ■ ……(ブルー LED 化で新設)



コネクタ, ケーブルを取り付けた様子

| プリント基板(5)パターン図 (ハンダ面) (NixieTubeClockII2_5PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)用のコロン(:)の作製 ■

 "時" と "分"、"分" と "秒" との間の区切りとしてコロン(:)を表示したいのですが、ニキシー管ではありません。 たとえあったとしても 現在となっては入手できないのが実情です。 (私がコロン(:)に拘るのは、2つのコロンすなわち4個の点を、それぞれ個別にコントロールしたいためです。)

 そこでコロン(:)に見せかけた物を自作することになるのですが、ネットを検索しているとネオン管を使用したものをときどき見かけます。 しかし区切りにはなっていますが コロン(:)ではないのが大勢のようです。 私もネオン管は数十個の手持ちがありますが、今回使用したニキシー管にサイズ的に見合ったものはありません。

 あれこれと考えたのですが、次の写真のようなLEDを使用することにし、そしてそのLEDの保持には、ピンヘッダを使用した空中配線としました。

 ・ LED仕様: Agilent(Hewlett-Packard)、HSMV-A100、オレンジ、3228サイズチップ、("秋月電子" で購入)
 ・ ピンヘッダ仕様: HRS、型番不明、台座から上部分の実測ピン長さ16.5mm、(Yahoo!オークションで入手)

 もっと長いピンヘッダがあればいいのですが、写真のようなものしか手持ちにないため、これを使用することにしました。 まず 3P ずつに分割し、右写真のように 天地を逆にしたもの同士を真ん中でハンダで接続します。 次に2個のLEDをニキシー管の数字位置に見合った高さに配置してハンダ固定します。 そして正面に向かって 右端のピンを写真のように切断分離し、最後に切断した上部のピンと左端のピンを背面でジャンパします。 極性は両端がカソードで真ん中がアノードコモンです。



下段の 40P のピンヘッダは比較用のもので、私が通常
使用している "秋月電子" で購入のピン長さ6mmのもの

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■ プリント基板(1)とプリント基板(2)の結合 ■

 両基板の構造的な結合には、下写真のようなΦ3 x 20mm のジュラコンスペーサ("共立エレショップ" で購入)を4個使用し、ビスナット等で固定して 2階構造としました。

 また、電気的な結合には、下写真のようなコネクタを使用しています。 プリント基板(2)側では、1列ピンヘッダと2列ピンヘッダ間を、ワイヤーラッピングで配線を行い、 そして、2列に変換したピンヘッダ(オス)を、プリント基板(1)側の2列ピンソケット(メス)と接続をします。

 なお、1列ピンヘッダと2列ピンヘッダ間の 11本のワイヤーには、左右ともΦ2.0 の透明なチューブを被せて、各ワイヤがバラバラになるのを防ぐとともに補強を兼ねています。

1列ピンヘッダと2列ピンヘッダ間を、ワイヤーラッピングで配線をする 基板(2)のピンヘッダ(オス)と、基板(1)のピンソケット(メス)とを接続する

[ 特殊工具の紹介 ]
左の写真は、手巻きのワイヤーラッピングをするための工具で、ワイヤーサイズ AWG#30(0.26mm) 専用のものです。 上写真のようなワイヤーを ラッピング するためには必須で、無いとラッピングすることはできません。

上の長い方が今でも愛用しているもので、左側部分でラッピングをし、右側部分はアンラップをするときに使用します。 また、真ん中の部分がワイヤーの被覆を剥くためのストリッパーです。 大昔、"秋月電子" で購入しました。

下の短いものは、アンラップ専用の工具ですが、私はほとんど使用したことがありません。

 以下は、ブルー LED 化改造後の写真です。

ブルー LED 化改造後に正面斜め上から見た様子 ブルー LED 化改造後に背面斜め上から見た様子

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■ ケース加工図 ■

 使用したケースは、今回新たに購入したものではなく数年前にどこか(セリア?)の 100均で購入したものの、使用しないでそのまましまってあった、"ディスプレイケースミニ 「和泉化成」" という、 スチロール樹脂ケースを使用しました。

 (余談) ところがこのケース、"135. ハイブリッドAMスーパーラジオ" の製作で使用したケース、"コレクションボックスミニ 「ダイソー」" と どう見ても瓜二つです。 販売元、商品の名称は異なっていますが、材質、サイズ等はまったく同じで、やはり同じものではないでしょうか?


 注. 左側面図でΦ10 の○穴は、透明カバーに開けることを示す。 また、Φ2.6 タップとあるのは、透明カバーにはΦ2.8 の穴、台座には M2.6のタップを切ることを示す。
右側面図でΦ3.2 x 2、Φ4.5 x 4 の各 ○穴、および、2 x 4 の □穴は、透明カバーに開けることを示す。 また、Φ2.6 タップとあるのは、左側面図と同じ。
なお、ブルー LED 化改造後には、右側面図の 2 x 4 の □穴を Φ4.5 の ○穴に変更 して、透明カバーに開け直しが必要。

| ケース加工図 (NixieTubeClockII_CS.CE3) | ページトップ |

■ ケース台座の補強と足の取り付け ■

 当初、台座の裏面が下写真のような構造(凸部分がある)になっていることなど、まったく知らず(気に留めず)に、プリント基板(1)に4つの固定用穴を開けてしまいました。 そしていざ、台座側にも穴を開ける段になって、プリント基板(1)を台座の中央に配置させると、下写真のように偶然にもぶつかりはしないものの、凸部分とはぎりぎりの位置で隣り合わせになってしまうことに 初めて気が付いたのです。

(参考図)

Φ2.6 穴: プラスチック足の取り付け用
Φ3.2 穴: プリント基板(1)の固定用
(台座の裏面を見る。)

四隅に開けた黄色○で囲んだ穴がプリント基板(1)の固定用であるが、写真のように凸部分が隣り合わせにあり、 このままではビスナットの固定ができない。

そこで、上図のようなアルミ板(サイズ: 20 x 78 x 1 mm 厚)を2枚用意し、凸部分をアルミ板でカバーして平面化する。
(台座の上面を見る。)

また、圧電スピーカー、温度センサをこの台座裏面の空間部分に取り付けをするが、このままでは床面に置いたときに、 台座裏面の周囲の凸部分全体が床面に接触して空間部分が閉ざされてしまい、スピーカー、センサの機能が十分に発揮できなくなる。

そこで、4つの足を取り付けて台座を床面から浮かせ、空間部分が閉ざされてしまうのを防ぐ。 具体的には写真のように、アルミ板にプラスチック足を取り付ける。
なお、プラスチック足は "秋月電子" で取り扱いの(通販コード P-100298)を使用。
(台座の裏面を見る。)

プラスチック足を取り付けたアルミ板を左写真のような位置に配置し、プリント基板(1)の固定用のビスを、台座に開けた穴に挿入する。
(台座の上面を見る。)

4つのスペーサの上にプリント基板(1)を乗せ、ワッシャ、ナットで固定する。


ちなみに、これらの写真を撮った時点では、下記の「DCジャック取り付け用金具」を、取り付けるための穴をまだ開けておらず、写真に反映されていない。

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■ DCジャックの取り付け ■

 使用したスチロール樹脂ケースの厚さが比較的薄く作製されているので、また、プラグの抜き差しに結構力が加わるため、DCジャックを 直接ケース側面に取り付けるには、強度的にかなりの不安を感じます。 そこで、下図のようなL型に曲げた取り付け用金具をアルミ板で作製し、それにDCジャックを取り付けています。

(参考図)   DCジャック取り付け用金具

アルミ板(サイズ: 25 x 35 x 1 mm 厚)を左図のように、穴あけ加工後 …… 位置で内側に 90度折り曲げる。

使用したDCジャックは、"マル信無線電機" の "MJ−60" という、パネル取付用の2.1mm標準DCジャックで、"秋月電子" で取り扱いのもの。

Φ3.2 x 2 は、ケースの台座に固定する穴で、台座の裏面にも補強のために、アルミ板を挟んでビスで固定をした。

なお、最右下の写真で、透明カバーと台座の境目部分にビスの頭が写っているが、これは透明カバーを台座に固定するためのもので、左右側面に1対ずつ 透明カバーにはΦ2.8 の穴、台座には M2.6のタップが切ってある。

使用したこのディスプレイケースでは、台座の上に透明カバーが自重で乗っているだけという構造なので、ブカブカで不安定極まりないためビスで固定をした。


実際にケース内に取り付けた様子
DCジャックの取り付けを、いろいろな方向、角度から見た様子

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■ プリント基板(3)の取り付け ■

 上述 したように、スイッチ部はプリント基板(1)にも実装されていますが、透明カバーを被せてしまうと操作ができなくなってしまうため、 もう1組追加をしてケースに収納後も簡単に操作ができるようにしました。

 左下図は上記 ケース加工図 の右側面図の一部で、必要部分だけを抜き出したもので、実際のプリント基板(3)の取り付けの様子を、右下写真に示します。 この基板では、スイッチを操作するのにそれほどの強い力が加わるものではないので、ケース右側面にスペーサを介してビスナットで固定をしました。


  以下は、ブルー LED 化改造後の図と写真です。

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■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
PICマイコン .................... PIC16F873A
I/O エキスパンダ .................... PCF8574/PCF8574A
オペアンプ .................... LMC662CN
高精度IC温度センサ .................... LM35DZ
DC-DC コンバータ .................... NJM2360AD
三端子レギュレータ .................... μPC78N05
トランジスタ .................... 2SA1015
トランジスタ .................... 2SC2551
高耐圧 MOS FET トランジスタ .................... 2SK3234
ダイオード .................... UF2010
ダイオード .................... 1S1588
超高精度クリスタルモジュール .................... KTXO-18S
フォトカプラ .................... TLP627-2
TTL ニキシー管ドライバ .................... K155ID1 (К155ИД1), SN74141
ニキシー管 .................... CD81

| 部品表 | Excel ファイル (NixieTubeClockII_parts.xls) | ページトップ |

■ 参考資料・参考サイト ■

PIC16F873A データシート  ..........  https://akizukidenshi.com/goodsaffix/PIC16F873A-ISP.pdf
LM35D データシート  ..........  https://www.ti.com/jp/lit/ds/symlink/lm35.pdf?ts=1715499476289&ref_url= ...
PCF8574/PCF8574A データシート  ..........  https://www.nxp.com/docs/en/data-sheet/PCF8574_PCF8574A.pdf
6桁ニキシー管クロックの作成  ..........  http://www.mars.dti.ne.jp/~ogura/e_hobby/nixie_clock.html
AVRマイコン ATmega88 + ニキシー管 デジタル時計  ..........  http://www.ne.jp/asahi/shared/o-family/ElecRoom/DigClock/ATM88Nix/ATM88Nix.html
200. 6桁ニキシー管時計 III(IN-17)  ..........  https://xyama.sakura.ne.jp/hp/NixieTubeClockIII.html

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初版:2014年5月6日、初公開:2014年6月16日、最終更新:2024年6月26日