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[ 初公開日:2018年5月13日 ] |
この作品は、他のページで紹介している "8080A CPU コンピュータシステム" / "8080A CPU コンピュータシステム II" から制御して、各種 EP-ROM (μPD454D / i 2708 / i 2716 (TMS2516) / i 2732 / TMS2532) に、 データを書き込むためのライターです。 これらのコンピュータシステムには無くてはならない、昔々に作製したオリジナル作品です。 | |||
上述のコンピュータシステムのハードウエアが完成した直後には、システム内にはソフトウエアというものがまったく存在しない状態ですから、
"2716 専用 手書き EP-ROM ライター" を使用して、EP-ROM にモニタプログラム等を書き込んでいました。 この "手書き"
の ROM ライターというものは、たくさんのスイッチの操作によってデータを1バイトずつ ROM に書き込んで行くのですから、大変な労力がいるのはもちろんのこと
並み以上の集中力も必要となってきます。 たくさんの ADDRESS スイッチ、DATA スイッチともに、1個(1ビット)でも設定を誤ればそれでお終いです。 それまでに苦労して書き込んできた既データも すべてが水泡に帰します。 一般的に、一度書き込んでしまったデータは、誤ったその部分だけを修正することができないのです(ただし、"1" のビットを "0" のビットに修正は可、その逆はまったく不可)。 "タイマー付き EP-ROM イレーサー" によってEP-ROM の内容のすべてを消去して 初期状態に戻し、その後、書き込みをまた初めからやり直すことになるのです。 大変な苦労をした結果、最低限必要な基本的なプログラム群の書き込みができると、もうこの "手書き" の ROM ライターには辟易としていましたから、次には、 上述のコンピュータシステムから制御が可能な、ハードウエアの本機とソフトウエアの開発です。 そして、この制御プログラムが "手書き" としての最後のプログラムと なりました。 前出の基本的なプログラム群の中には、コンピュータシステムに繋いだキーボードからのデータを取り込んだり、また、簡単なエディタ機能も含まれていますから、 この "システムから制御" が可能な ROM ライターが利用できるということは、"手書き" の ROM ライターと比べて天地ほどの差があります。 "手書き" の ROM ライターのときのように、スイッチを2進(16進)でデータ設定をしたり、誤ったときの既書き込みデータがすべて無効になったりすることがありません。 "システムから制御" の ROM ライターでは、例えキーボードからの入力文字データを誤ったとしても、EP-ROM の内容を消去して初期状態に戻す手順までは同様ですが、 システム内のメモリ(RAM)には書き込みデータが残っていますから、システムの電源を落とさない限り、エディタ機能によって書き込みデータの修正が何度でも可能です。 また、"ROM ライター" と呼んでいますが、実は、制御プログラムには ROM 内に書き込まれているデータを、システム内のメモリ(RAM)に読み出すリード機能も 備えてありますので、例えシステムの電源を落としたとしてもまったく問題はないのです。 ちなみに、この後に私が行ったソフトウエア開発としては、アセンブリ言語で作成したソースプログラムから、機械語に翻訳するための "セルフアセンブラ" の開発でした。 それまでは、部分的にハンドアセンブルとか、クロスアセンブル(その当時、私が所属していた職場で利用が可能でした)をしていたのですが、いつまでも利用ができる訳ではないので 自力で開発をすることにしたのです。 |
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| 回路図 (EpRomWriter.CE3) | ページトップ |
本機では5種類の EP-ROM (μPD454D / i 2708 / i 2716 (TMS2516) / i 2732 / TMS2532) に対応をしています。 と冒頭でも述べていますが実は嘘で、
μPD454D にはまったく対応をしていません。 上の 回路図 と下表の μPD454D の備考欄を見比べてみてください。 まず、書き込み時、消去時の電源が
対応できていません。 三十数年も以前の製作物で確かなことは覚えていませんが、始めは対応させるつもりでいたものが製作を進めて行く内に、特に消去時には備考欄のようなプラスマイナスとも 高電圧を用意する必要があるとわかって、途中で中止をしたものと思われます。 ただ、読み出しに関しては面倒な電源を必要としないため、プログラム作成も可です。 ところで、μPD454D と聞いてピンと来た方もいたと思いますが、かの有名な NEC の "TK-80" に使われていた ROM です。 下表の EP-ROM の内唯一の電気的に消去ができるもので、 他の EP-ROM はすべて紫外線を照射することによって消去をします。 しかし、EEP-ROM としては初期のもののため、このような面倒な電源を必要としています。 また、同表中の一番下の TMS2532 については、ハードウエア、ソフトウエアともに対応はしていますが、私がデバイスを所有していないため動作の正常性は未確認です。 その他の表のバックが薄黄色に塗られている EP-ROM ( i 2708 / i 2716 (TMS2516) / i 2732) については、すべてその正常性の確認が取れています。 |
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本機を ROM ライターとして機能させるための制御プログラムは、上述した "8080A CPU コンピュータシステム"
等のモニタプログラムの一部として盛り込んであります。 したがって、そちらのページでソースリスト等の公開を考えていますが、現在、紙ベースでのリストは残っていますが
ファイルとしてのものがないため、どうすべきか思案中です。 また、本機とコンピュータシステムとのハードウエア的な接続は、 ページトップ の写真に写っているような、20P のフラットケーブルに取り付けた コネクタで行っています。 |
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| ページトップ |
| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (EpRomWriter1PC.CE3) | ページトップ |
| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (EpRomWriter1PC1.CE3) | ページトップ |
| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (EpRomWriter2PC.CE3) | ページトップ |
| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (EpRomWriter2PC1.CE3) | ページトップ |
パネル面は、穴加工の後インスタントレタリングで文字入れをし、レトラコートで軽く文字を定着させた後、 最後に 2 mm 厚の透明アクリル板を被せて 表面を保護しています。
| パネルレイアウト Excelファイル (EpRomWriter.xls) | ページトップ |
使用したケースは、"タカチ" の "YM-150" アルミケースです。
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| ケース加工図 (EpRomWriterCS.CE3) | ページトップ |
(主要部品: IC, トランジスタ等) | (データシート) | ||
TTL IC | .................... | SN7404N | |
TTL IC | .................... | SN7410N | |
TTL IC | .................... | SN7442AN | |
TTL IC | .................... | SN74175N | |
チョッパレギュレータ | .................... | TL497ACN | |
PPI | .................... | i D8255A | |
三端子レギュレータ | .................... | MC78L24CP |
| 部品表 | Excel ファイル (EpRomWriter_parts.xls) | ページトップ |
雑誌 「トランジスタ技術」
半導体コレクション展示会場 .....
http://www.st.rim.or.jp/~nkomatsu/ICcollection.html
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