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x06. 2716 専用 手書き EP-ROM ライター

[ 初公開日:2016年6月6日 ]

 この作品は、「トランジスタ技術」誌 1980年 6月号 の 「2716用 P-ROMプログラマの製作」 で紹介されていたもので、アドレス11ビット、データ8ビットを それぞれのスイッチで指定して、手動で1バイトずつ書き込んで行く 2716 専用の EP-ROM ライターです。

2716.jpg

2716 の例 ( 拡大 )

 先の "8080A CPU コンピュータシステム" のハードウエアがほぼ完成した頃、次に行うべきことは、 それに合わせたモニタプログラムを作成しなければなりません。 そして、そのプログラムを如何にしてROMに書き込むか、ですがこの時点ではもちろん、 コンピュータから制御できるような高度なROMライターなどは持ち合わせておりません。

 そこで、本機のような手書きのROMライターの登場となるのですが、上述のように1バイトずつ書き込んで行くのですから、口で言うよりも これは大変な作業となります。

 11ビットのアドレス、8ビットのデータをそれぞれのスイッチで設定するのですが、上写真のようにずらりと並んでいるスイッチの1個1個が、2進数のそれぞれのビットに 対応をしています。 そして、それぞれのスイッチを上に倒すと ON "1"、下に倒すと OFF "0" を表します。 この2進数のままでは冗長で扱いに不便なため、一般的には 4ビットずつを1つのグループ毎にまとめて、16進数(HEX: hexadecimal)として扱います。

 16進数では、数字には 0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9 の 10種類しかありませんので、10, 11, 12, 13, 14, 15 を表すのに、一般的にそれぞれを A, B, C, D, E, F の 文字を当てはめて使用をしています。 この2進数、16進数、10進数の関係が、変換に不慣れな内は少々頭を悩ましたりすることになるのですが、特に4ビットの2進数を 16進数に読み替えるときや、その逆に変換するときに、指を使って順に数えないと変換するのが難しく、混乱が起きやすくなるようです。

 私の場合には、この手書きのROMライターのおかげで、この関係が完全に頭に入りました。 4ビットずつのビットパタンを、見た瞬時に16進数(HEX)に 読み替えることができるようになりました。

■ 回路図 ■

| 回路図 (EpRomWriter2716.CE3) | ページトップ |

■ ケース外観と内部の様子 ■

EpRomWriter2716_01.jpg EpRomWriter2716_02.jpg
ケース外観 (正面側) ケース外観 (背面側)
EpRomWriter2716_03.jpg EpRomWriter2716_04.jpg
上蓋を外して真上から見たところ 上蓋の裏側を真上から見たところ
EpRomWriter2716_05.jpg EpRomWriter2716_06.jpg
上蓋を外して正面側の斜め上から見たところ 上蓋を外して背面側の斜め上から見たところ
EpRomWriter2716_07.jpg EpRomWriter2716_08.jpg
上蓋の裏側を正面側の斜め上から見たところ 上蓋の裏側を背面側の斜め上から見たところ

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■ プリント基板(1)パターン図 (部品面) ■

EpRomWriter2716_12.jpg

正面側
EpRomWriter2716_13.jpg

背面側

| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (EpRomWriter2716_1PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (EpRomWriter2716_1PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (部品面) ■

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (EpRomWriter2716_2PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (EpRomWriter2716_2PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(3)パターン図 (部品面) ■

ケース上蓋(パネル)の裏面に
接着剤で張り付け固定をしたため
写真の撮影は不可能でした

| プリント基板(3)パターン図 (部品面) (EpRomWriter2716_3PC.CE3) | ページトップ |

プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) (EpRomWriter2716_3PC1.CE3) | ページトップ |

■ パネルレイアウト ■

| パネルレイアウト Excelファイル (EpRomWriter2716.xls) | ページトップ |


 パネル面は、穴加工の後インスタントレタリングで文字入れをし、レトラコートで軽く文字を定着させた後、 最後に 2 mm 厚の透明アクリル板を被せて 表面を保護しています。

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■ ケース加工図 ■

 使用したケースは、"タカチ" の "YM-180" アルミケースです。 (図中の太線の○は現物合わせを要す)

| ケース加工図 (EpRomWriter2716CS.CE3) | ページトップ |

■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
C-MOS IC (Quad 2 Input NAND Gate) .................... MC14011B
C-MOS IC (Dual Monostable Multivibrator) .................... MC14528B
三端子レギュレータ .................... 78M05UC
三端子レギュレータ .................... MC78L24CP
トランジスタ .................... 2SC372
ダイオード .................... 10D1
ブリッジダイオード .................... W005M
ダイオード .................... 1S1588

| 部品表 | Excel ファイル (EpRomWriter2716_parts.xls) | ページトップ |

■ 参考書籍 ■

雑誌 「トランジスタ技術」 1980年 6月号 P.382-390 「2716用 P-ROMプログラマの製作」 富崎新氏

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初版:2006年12月10日、初公開:2016年6月6日、最終更新:2023年11月5日