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136. 3分間ラーメン・タイマー

[ 初公開日:2019年8月14日 ]

 私はこれまでに数多くの時計、タイマーの類を作製して来て、私のホームページ上にも公開、発表をしてきました。 そして、それらのすべてに共通していることは(専用の時計用LSIを除くと)、 核にはCPUを使用したプログラミングを伴うものばかりでした。 最近、過去に製作をした私の作品の中で、プログラミングを伴わなくて作製することが比較的簡単なタイマーを見つけました。

 資料によると、作製をした時期は 2010 年 1 月ごろとなっていますから、9 年半ほど以前の作品です。 私のオリジナルではないのですが、内容的に、いろいろと面白いことがいっぱい詰まっているので、このホームページに 取り上げてみることにしました。

 このタイマーの作製時にはプリント基板だけでケースには収めてなかったので、急遽、次の写真のように今回ケースにも収めてみました。


 私がこのタイマーの作製をするきっかけとなったのは、ある時、私が住んでいる市の市立図書館から借りてきた、一冊の本(このページ末の 参考書籍 を参照)の製作記事に 興味を持ったからです。 それは、"3分間ラーメンタイマーの製作" というもので、タイマー部分はアナログICによるのですが、3分経過後にチャルメラ音が鳴り出す ・・・ というユニークなもので、そのメロディーを 作り出す過程(方法)に、ロジック ICを組み合わせたシーケンスによって行っている、というところに特に興味を持ちました。

【 お知らせ 】 ( 2019/10/13 ) ( 2019/11/11 )

 上述しているようにこの作品は私のオリジナルではないのですが、このページの公開を機にして、私も独自のものを製作してみたい ―― という気持ちが新たに湧いてきて、この度 "182. ラーメン・タイマー II 2題" を製作、公開をしました。 私の場合には、やはり PIC を使用したものとなりますが、興味のある方は是非ご覧になってください。

 先の "182. ラーメン・タイマー II 2題" に続いて、"183. ラーメン・タイマー III" の製作、公開をしました。 前作に比べて、ずっと小型化と省電力化を実現しています。

■ 回路図 ■

 オリジナルの回路では、4017 をカスケードにつなぐための2入力ANDに、なぜか、わざわざ2個のダイオード(と1個の抵抗)で構成をしていましたが、クロックの発生用に使用をしている 4011 の NAND ゲートの残りが、 丁度 2/4 個未使用で余っているので、私は上図のようにそれを使いました。

 ちなみに、オリジナルの本( 参考書籍 )のプリントパターン図(図1-8)には誤りがあって、パターン図のように製作をするとチャルメラ音は鳴らない、と思います。 オリジナルの回路図(図1-3)上では省略がされていて、 何も書かれていないので回路図との対応が取れませんが、パターン図では IC2( 4011 )のピン番号 8 〜 14 のすべてが誤っていて、電源ピンと空きとなる入出力ピンの使い方が明らかに間違っています。 (指摘をしたようになってしまったことをお許しください。 もしかしたら、改訂版が出版されているかもしれません。)

 なお、オリジナルの本には、回路各部の動作説明が詳細にされているので、興味のある方は一読されることをお勧めします。

| 回路図 (RamenTimer.CE3) | ページトップ |

■ ケース外観と内部の様子 ■

ケース正面の斜め上から見たところ ケース背面の斜め上から見たところ
ケース左側面の斜め上から見たところ ケース右側面の斜め上から見たところ


左右側面にある一対のねじ(M2.6)を外すと
ケース上面を真上から見たところ 上箱(左)と下箱(右)が分離する ( 拡大 ケース裏面を真上から見たところ

 当初、電源には単3電池を使用する予定でいたのですが、電池ホルダを含めてケース内には収まらないことが分かり、急遽、単4電池の使用に変更をしました。 上の写真のように面(水平)方向には余裕があるのですが、 深さ(垂直)方向で無理があって、単3電池ではケース内には収まらないのです。

 そこで、単4電池に変更はしたのですが、実は、写真ではわからないと思いますが、単4電池であってもギリギリなのです。 写真を見ると、電池ホルダが無造作に配置されているように見えるかもしれないですが、この位置でないとダメなのです。 電池ホルダが背の高い部品のコンデンサ類とぶつかってしまいうまく収まらないのです。 そのため電池ホルダは両面テープで固定をしてあります。

 このようなことになってしまった原因は、2枚のプリント基板の取り付けの構造が2段になっているためで、プリント基板(2)( LED、タクトスイッチ用)は当初の作製時にはなかったもので、今回ケースに収納することになって 新たに作製をしました。

 このプリント基板(2) と上箱との間には 5 mm 長のスペーサを挟んで取り付けをし、その取り付け用のねじには 12 mm( 15 mm のものを 3 mm 程カット)長のものを使用しています。 また、メインのプリント基板の取り付けには 10 mm( 5 mm のもの2個)長のスペーサを挟んで取り付けをしました。

 このケースは、メインプリント基板とプリント基板(2) との両者の取り付け用のねじ位置では、1 mm ほどの段差があって、プリント基板(2) 位置の方が上面方向に盛り上がっています。 それでも、上述のスペーサとねじ長の場合で、 プリント基板(2) の取り付け用のねじの先端とメインプリント基板のハンダ面側の凸部との間隙が目測 1 mm 程度の、ギリギリ状態になっています。

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■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

| プリント基板パターン図 (部品面) (RamenTimerPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (RamenTimerPC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (部品面) ■

ケーブルを 取り付け前の様子 , 取り付け後の様子

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (RamenTimer2PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) ■

ケーブルを 取り付け前の様子 , 取り付け後の様子

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (RamenTimer2PC1.CE3) | ページトップ |

■ ケース加工図 ■

 使用したケースは、100均(セリア)で購入した "クリアケース ミニ (L-8033) サナダ精工" という、ポリスチレンケースです。

 下図内の上箱上面図において、数値が2段で表示されているものについては、下段の( )内の数値は単位がインチサイズで表したものとなっています。

| ケース加工図 (RamenTimerCS.CE3) |

上箱の裏側とスピーカー(Φ35 )、プリント基板(2)( LED、タクトスイッチ用)の取り付けの様子

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■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
タイマーIC .................... NE555N
C-MOS IC .................... TC4011BP
C-MOS IC .................... TC4017BP
トランジスタ .................... 2SA1015
トランジスタ .................... 2SC1815
ダイオード .................... 1N4148

使用したスピーカーについて: 10 年以上も前に 100 均で入手したもので、商品名までは記憶にないが商品内に2個含まれていたものの1つを使用。
上の写真のように薄型の約Φ35 のスピーカーで、裏側に 8Ω,0.5W、TL 361N-N と銘が打たれている。

| 部品表 | Excel ファイル (RamenTimer_parts.xls) | ページトップ |

■ 参考書籍 ■

3分間ラーメンタイマーの製作   エレクトロニクス実践製作ガイド 丹羽一夫著 誠文堂新光社 2009年 3月 31日発行

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初版:2010年1月12日、初公開:2019年8月14日、最終更新:2023年10月26日