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081. すずむし、えんまこおろぎ、まつむし、あおまつむし

[ 初公開日:2024年10月24日 ]

 秋の夜長に鳴く4種類の電子昆虫の声 ・・・ 。 その昔、エレキットから発売されていた電子工作キット "電子昆虫" の鳴き声を再現してみました。 現在では廃刊となってしまった雑誌「ラジオの製作」 19?? 年 11 月号(年は不明)に、以降に述べる4種類の "電子昆虫" がそれぞれ回路図、プリント基板パターン図付きで掲載されていました。

 □ すずむし
 □ えんまこおろぎ
 □ まつむし
 □ あおまつむし
 ここで紹介する4つの作品は、いずれも 2006 年 10 月ごろに、上述の回路図等を参考にしてユニバーサル基板上に組み立てたものです。



□ すずむし □

[形態] 体長は17〜25ミリ。 頭部は小さく、複眼のみで単眼は退化している。 翅は幅広く、瓜の種のような形をしている、羽は2枚と思われがちだが、羽化直後の成虫個体は4枚あり、その後に後脚で後翅を自ら脱落させる。 羽化間もない個体は飛ぶこともあり、明かりに集まり、自動販売機の下などで鳴き声が聞かれることもある。 なお、長翅型と短翅型があり、飛ぶのは長翅型のみである。 飼育を重ねた販売個体は短翅型の割合が多い上、 飛翔筋の発達も悪いことが多いため飛ぶことは非常に稀である。 夜行性のため触角が長くなっており、触角は白い部分が多く一部は黒い。

スズムシの声は古くから「鳴く虫の王」と呼ばれている。 雄の羽は幅が広く脈が発達しており、太い脈の一部はヤスリのようになっていて、羽を垂直に立てて細かく鳴き続ける(独り鳴き)。

[生態] 成虫は夏に出現し、森林縁またはススキなどの多い暗い茂みの地表に生息する。 自然の豊かな農村などでは、田畑の脇の草むらで大きな石やコンクリート片などをひっくり返すと、多数の個体が潜んでいる姿に出会うこともある。 他の地表性の種、たとえばエンマコオロギなどに比べ脚が比較的長く、細いため、穴を掘ることはなく物陰に隠れるのみである。

基本的に夜行性であり、昼間は地表の物陰に隠れ、夜に下草の間で鳴き声を上げるが、曇りの日などは昼夜を問わず良く鳴く。 雌は産卵管を土中に挿し込み産卵する。

成虫の羽化は7月下旬頃に始まり、9月いっぱいまで鳴き声が聴かれる。 10月初旬にはほぼ全ての野生個体が死ぬが、飼育下ではしばしばさらに遅くまで生存する。 食性は雑食性で、野生下では草木の葉や小昆虫の死骸等を食べている。 (以上、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用しました。)

■ 回路図(すずむし) ■

| 回路図 (Suzumushi.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

 下図(写真)において、1μF x 2、および 22μF x 2 の電解コンデンサは、私の手持ちに 0.47μF、10μF の BP(バイポーラ、またはノンポーラコンデンサ)がなかったので、倍値の通常の電解コンデンサを図のように直列に接続をして代理をしています。

| プリント基板パターン図 (部品面) (SuzumushiPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (SuzumushiPC1.CE3) | ページトップ |

■ 使用部品表(すずむし) ■

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□ えんまこおろぎ □

[形態] 成虫の体長は26-32mmほど。 背面は一様に黒褐色、腹面は淡褐色だが、体側や前翅は赤みを帯びる。 体つきは太短く、頭部から腹部までほぼ同じ幅で、短く頑丈な脚がついている。

頭部は大きく、光沢のある半球形で、口器がわずかに下向きに突き出る。 若干ではあるがオスの方がやや顎が長く、メスは丸顔である。 触角は細く、体よりも長い。 複眼の周りに黒い模様があり、その上には眉のように淡褐色の帯が入る。 この模様が閻魔の憤怒面を思わせることからこの和名がある。

メスには長い産卵管があり、前翅の翅脈は単純に前後に直線的に伸びる。 一方、オスは産卵管がなく、前翅にやすり状の発音器や共鳴室を備え、翅脈が複雑な模様をなす。

幼虫は体が小さく、翅がないこと以外成虫と同じような姿だが、脱皮の直後はやや胴長になる。 終齢幼虫は成虫によく似るが、亜終齢になると前胸背後端に翅芽が現れる。

[生態] 昼間は草木の茂みや枯れ草、資材などの陰に潜む。 夜になると周辺を徘徊し、灯火にも飛来する。 食性は雑食で、植物の他に小動物の死骸なども食べる。 天敵は鳥類、ニホントカゲ、カエル、カマキリ(特に地上性のコカマキリ)、寄生蜂などである。 敵が近付いた際は太い後脚で大きく跳躍して逃げるが、成虫は長い後翅を羽ばたかせて飛翔することもある。 ただし飛翔は跳躍ほど敏捷ではなく、直線的にゆっくり飛ぶ程度である。

オス成虫は鳴き声を発して他個体との接触を図る。 前翅を立ててこすり合わせ、「コロコロリー…」とも「キリリリー…」、「ヒヒヒヒヨヒヨヒヨ…」とも聞こえる鳴き声を出す。 通常の鳴き声は長く伸ばすが、オス同士が遭遇し争う際は鳴き声が速く、 短く切る「キリリリッ」という声になる。 また、夏の暑い時期には夜しか鳴かないが、秋が深まり気温が下がると昼に鳴くようになる。

エンマコオロギは卵→幼虫→成虫という一生をおくる不完全変態の虫である。 寿命は1年で、日本の季節変化に合わせたものとなっている(年1化性)。

成虫は8-11月頃に出現する。 交尾はメスが上に乗る形で行い、受精したメスは長い産卵管を地面に突き立て、長さ3mmほどのソーセージ形をした卵を一粒ずつ産卵する。 成虫は冬になると死んでしまうが、卵はそのまま地中で越冬し、 周囲の水分を吸収しながら胚発生が進む。

卵は翌年の5-6月頃に孵化する。 幼虫は全身黒色で、胸部と腹部の境界に白い横帯模様がある。幼虫も成虫と同様に雑食性で、いろいろなものを食べて成長する。 脱皮を繰り返して終齢幼虫になると白い帯が消えて腹側が淡褐色になり、 翅が短いこと以外はほとんど成虫と変わらなくなる。

充分に成長した終齢幼虫は物陰で羽化する。 背中が割れて淡褐色の成虫が現れ、白く縮んだ翅を伸ばす。 成虫は体が黒くなると再び活動を始める。 成虫の期間は1-2か月ほどで、この間に繁殖行動を行う。 (以上、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用しました。)

■ 回路図(えんまこおろぎ) ■

| 回路図 (Enmakoorogi.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

 下図(写真)において、22μF x 2 の電解コンデンサは、私の手持ちに 10μF の BP(バイポーラ、またはノンポーラコンデンサ)がなかったので、倍値の通常の電解コンデンサを図のように直列に接続をして代理をしています。 また、0.47μF の電解コンデンサも手持ちになかったので、タンタルコンデンサを使用しました。

| プリント基板パターン図 (部品面) (EnmakoorogiPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (EnmakoorogiPC1.CE3) | ページトップ |

■ 使用部品表(えんまこおろぎ) ■

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□ まつむし □

[形態] スズムシに似ているが、体長は19〜33mmとより大型で、体色は淡褐色。 また、付節に吸盤(褥盤)があるためプラスチックやガラスの垂直面を登ることが出来る。

[生態] 成虫は8月中旬から11月下旬にかけて出現する。 平地から低山帯の乾き気味の日当たりの良い草地に生息し、主にススキが占有する河川敷、海岸線、高速道路沿い、線路沿い、演習場、空港などで生活する。 体色は枯れ葉や枯れ草の色に合わせた保護色であるが、 生活は主に生きた植物の上である。

食物は草本の葉や昆虫の死骸。 イネ科をはじめ、様々な植物を食べ、枯れた植物も食べる。 メスはイネ科植物の茎に産卵する。

文部省唱歌の『蟲のこゑ』にも歌われているように、標準的な聞きなしとしては「チンチロリン、チンチロリン」と表音表記される清澄な鳴き声を聞かせる昆虫として知られる。 ただ、実際のその鳴き声は「ティッティリリッ!!」「ピッピリリッ!!」 というような鋭くしかも大音量のもので、家の中で飼育しているとしばしば安眠が妨げられるほどである。

スズムシに比べ開けた場所にいるため開発や踏み荒らしなどの被害を受けやすい。 また、河川敷の土手も彼らの良好な生息環境を提供するが、反面、増水、洪水による打撃も受けやすく、一度壊滅するとその場所の個体群が回復するのには何年もの月日を要する。

このようなことから生息域が減少しており、また土中に産卵するスズムシに比べて飼育も難しく、外来種のアオマツムシの繁殖の影響もうけているため、今では都市部でその鳴き声を耳にする機会は少ない。 ホームセンター、昆虫専門店等の店頭やインターネット上で時折販売されている個体もスズムシの2倍〜4倍の値が付いており、国産の鳴く虫の中で最も高価な部類に入る。 (以上、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用しました。)

■ 回路図(まつむし) ■

| 回路図 (Matsumushi.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

 下図(写真)において、0.47μF の電解コンデンサが手持ちになかったので、タンタルコンデンサを使用しました。

| プリント基板パターン図 (部品面) (MatsumushiPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (MatsumushiPC1.CE3) | ページトップ |

■ 使用部品表(まつむし) ■

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□ あおまつむし □

[形態] 鮮やかな緑一色の体色が特徴。 体長は20-25mm。 体型は紡錘形。 メスは全体緑色であるが、オスは背中の中心部分が褐色。名にマツムシと付くが、日本在来のマツムシとは姿も鳴き声も生態も異なっている。

[生態] 生態は在来のカネタタキとよく似た樹上性であり、ツバキやサクラなど、食葉性害虫の多く付く樹木に生息する。 「リーリーリー」という大きな甲高い声で鳴く。 バッタの仲間ではあるが、あまり跳躍しない。 餌は小昆虫や木の葉などを食べる雑食性と考えられる。 成虫は秋頃に樹の幹を齧って樹皮に穴を開け中に産卵するが、時に公園の手すりの金具裏や、ガードレールの部品の隙間等の人工物にも産み付ける。 卵は翌年6月頃に孵化し、幼虫は体色が赤褐色で、 形態はカネタタキに酷似しており、成虫とは姿が大幅に異なる。 8月下旬から11月下旬の間に成虫となる。

形が平たく、素早い動きをするため「アオゴキブリ」と呼ばれることがある。 (以上、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』から引用しました。)

■ 回路図(あおまつむし) ■

| 回路図 (Aomatsumushi.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

 下図(写真)において、1μF x 2、および 22μF x 2 の電解コンデンサは、私の手持ちに 0.47μF、10μF の BP(バイポーラ、またはノンポーラコンデンサ)がなかったので、倍値の通常の電解コンデンサを図のように直列に接続をして代理をしています。

| プリント基板パターン図 (部品面) (AomatsumushiPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (AomatsumushiPC1.CE3) | ページトップ |

■ 使用部品表(あおまつむし) ■

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■ 使用した C-MOS IC の ピン接続図 (top view) ■

 本ページ内で使用した C-MOS IC の ピン接続図を、参考までに次に示しておきます。 TC4011B は東芝の、MC14077B は Semiconductor Components Industries 社の、各データシートから抜粋をしました。

TC4011B (Quad 2 Input NAND Gate) MC14077B (QUAD Exclusive NOR Gate)

■ 参考書籍 ■

雑誌 「ラジオの製作」 19??年 11月号 「すずむし_えんまこおろぎ_まつむし_あおまつむし」

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初版:2006年12月10日、初公開:2024年10月24日、最終更新:2024年10月24日