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030. 導通チェッカー
サイト "居酒屋ガレージ" さんで紹介されていた "導通チェッカー" で、
内容的に素晴らしいので私も製作してみました。 このサイトには以前から時々お邪魔をして、いろいろと参考にさせていただいています。
"導通チェッカー" は、手配線で作った電子回路が、回路図通り正しく組まれているかどうかをチェックするためのツールで、回路図と組み上がった基板を見比べながら、
配線に間違いがないかを順に調べて行きます。
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このページ(回路図、引用文を含む)を公開することに関して、"居酒屋ガレージ" 店主さんのご厚意で、快く許諾をしていただきました。 ありがとうございました。 |
*2. |
「J:COM NET加入者向けホームページサービス(WebSpace)は、2017年1月31日(火)で終了」ということで、現在、"居酒屋ガレージ" さんのホームページは停止されています。 |
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プリント基板パターン図 (部品面) (ハンダ面) を修正 ( 2018/3/22 更新 )
プリント基板パターン図 (部品面) およびプリント基板パターン図 (ハンダ面) に、致命的な誤りがありました。 74HC00 の1ピン、2ピン周りの配線パターンが誤っていました。
また、5ピンに繋がっていた抵抗 10KΩは 100KΩの誤りでした。 すべて回路図が正解です。 ここに図面を差し替え訂正するとともにお詫びいたします。 |
■ 本機の特徴 ■
(以下、オリジナル(居酒屋ガレージ)のホームページから抜粋)
- 導通があるとブザーを鳴らす。
- 回路に入っている半導体素子(トランジスタやダイオード、ICなど)や抵抗によって、不必要にブザーが鳴らないようにする。
- 導通の検出には正確な電圧判定のためにコンパレータICを使い、およそ10Ω以下のときにブザーを鳴らす。
また、比較電圧を安定化し、コンパレータ回路にヒステリシスを設けた。
- ブザー回路が、調べようとする回路に影響を与えないよう、低電圧・低電流で測定を行う。
- 入力に過大電圧が加わっても壊れにくく、短時間なら通電中の100Vラインに触れても壊れない。
- 導通チェッカー回路側に発振回路を組み込み、圧電発音体(圧電サウンダ)を鳴らす。
- 本機をオンオフするための電源スイッチはないが、オートパワーオフで自動的にブザー回路の電源を切るため、電源の切り忘れがない。
- 導通チェックを続けている間は、オートパワーオフ時間を延長する。
- 乾電池2本で動作しオートパワーオフのため、使わないときはほとんど電気を食わない。
本機で使用されているダイオードの役目 ( 2015/1/8 追記 )
本機では下回路図のように、たくさんのダイオードが使用されており、それぞれの役目を次に示します。 (居酒屋ガレージ店主さんのご要望で追記)
・ D1, D2, D3, D4: |
入力保護用。 入力に過大な電圧が加わったとき、これらのダイオードで電圧をクリップして内部回路を保護する。
R1とR2でダイオードに流れる電流が制限され、短時間ならAC100Vが加わっているラインをタッチしても壊れない。
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・ D2: |
入力開放電圧決定。 このダイオードの順方向電圧で測定端子間の電圧が決まる。
導通チェックする対象物に加わる電圧の最大値となる。
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・ D5: |
導通あり検出時にC2を放電し、オートパワーオフ時間を延ばす。
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・ D6: |
電源オンスイッチを押している間、ブザー報知する。 電源が入ったよという合図。
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・ D7: |
電源オンスイッチを押している間、C2を放電してオートパワーオフ時間を延長する。
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・ D8: |
電源オンを保持している IC2-2A 出力がLのとき、TR2をオンして回路に電源を供給する。
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・ D9: |
電源オンスイッチを押している間、TR2をオンして回路に電源を供給する。
D8, D9を省くと、電源がオンしてコンパレータ回路に電源が入った直後は回路が安定しないので、
IC2ー2A, 2B による自己保持回路がリセットされてしまう。
そこでD9でスイッチを押している間は強制的にTR2をオンしている。
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・ D10: |
比較電圧発生。 VR1で決定するコンパレータ比較電圧を、このダイオードの順方向電圧で安定させている。
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・ D11: |
ヒステリシス発生用。 ブザー報知が断続しないための工夫。
ブザー報知回路がオンすると、D10に流れる電流を多くしてコンパレータ比較電圧を少し上げる。
導通抵抗値が少し変化しても、ブザー報知が断続しにくくなり、ブザー報知が安定する。 |
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■ 回路図 ■
回路的には何のひねりもなく、オリジナルのそのままを利用させていただいています。 ただ、トランジスタ、ダイオード等を、私の手持ちのものに変更して書き直してはいますが、
内容的にはオリジナルとまったく同じで、何ら変わるところはありません。
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| 回路図 (ConductionChecker.CE3) | ページトップ |
■ ケース外観と内部の様子 ■
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ケース正面の斜め上から見たところ |
ケース背面の斜め上から見たところ |
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ケース左側面の斜め上から見たところ |
ケース右側面の斜め上から見たところ |
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■ プリント基板パターン図 (部品面) ■
冒頭に追記したように、パターン図に誤りがありました。 (部品面) (ハンダ面) ともに、以下に示すように訂正を致します。 ( 2018/3/22 )
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修正後のパターン図 |
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(参考) 誤りのあったパターン図 |
ダイオードはすべて 1S2076A を使用
| プリント基板パターン図 (部品面) (ConductionCheckerPC.CE3)
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■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■
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修正後のパターン図 |
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(参考) 誤りのあったパターン図 |
| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (ConductionCheckerPC1.CE3)
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■ ケース加工図 ■
使用したケースは、"秋月電子通商" 取り扱いの 通販コード "P-00358" ポリカーボネートケースです。
| ケース加工図 (ConductionCheckerCS.CE3)
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ケース上面から見たところ |
ケース下面から見たところ |
■ 電池の取り付け ■
本機では電源として、単4電池を2本直列で使用し、上写真のような位置に収納しています。 市販の電池ホルダは使用せず、
電極だけを自作しました。 手持ちにあった 0.3 mm 厚程度の銅板を二つ折りにして、適当な形状に切り抜いた後、両面テープでケースの両端に張り付けています。
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電池(UM-4 x 2)の収納スペース |
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+電極 |
−電極 |
上述したように、"秋月電子通商" 取り扱いの "P-00358" ポリカーボネートケースを使用していますが、単4電池を2本直列に
写真のように収納すると、サイズ的にもぴったりと収めることが出来ました。 写真ではよく分からないかもしれないですが、電池と接触する電極部分は
凸型に加工がしてあります。
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■ 使用部品表 ■
(主要部品: IC, トランジスタ等) |
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(データシート) |
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HC MOS IC (NANDゲート) |
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HD74HC00P |
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コンバレータ |
.................... |
LM393N |
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トランジスタ |
.................... |
2SA1015 |
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ダイオード |
.................... |
1S2076A |
| 部品表
| Excel ファイル (ConductionChecker_parts.xls)
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■ 後記 ■
本機を作製 ( 2005/3 ) してから約10年になりますが、作製当時に入れた写真に写っている乾電池が、今もって健在で一度も交換したことがありません。
本機の性格上それほど頻繁に使用するものではありませんが、それでもこれぞ― と言うときには、今までに何度もお世話になっています。
電池の寿命ってどれくらいなんでしょうか。 本機の特徴でもある積極的な省エネ対策の結果なんでしょうね。 改めて居酒屋ガレージ店主さんに脱帽です。
比較する相手が適切ではないかもしれませんが、"054. 乾電池充電器" のページで述べているように、私が携帯ラジオで使用している
乾電池などでは1週間も持たず、あっという間に消費をしてしまいます。 ( 2015/1/5 追記 )
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■ 参考サイト ■
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初版:2006年12月8日、初公開:2015年1月7日、最終更新:2023年11月3日