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052. 白色LED点灯回路 (秋月電子版)

[ 初公開日:2015年9月20日 ]

 単3乾電池1本で白色LEDを点灯させる "1.5V電池白色LED投光キット" というものが、"秋月電子通商" からキットとして販売されていますが、 その回路を利用させていただきました。


 私の場合、わざわざキットを購入しなくても、個別の部品がほとんどすべて在庫していますので、今回の製作もそれらを使用しました。 ただ、専用のプリント基板は当然ながらありませんので、ユニバーサル基板を利用しています。 また、よりコンパクトにするため単4乾電池の使用に変更をしました。


( 2015/9/20 追記 )

 10年近くも以前(2006/01)に作製をした初代の作品が、今回のホームページで公開するにあたって、いろいろと確認をしたい点があって探したのですが、 どこへ行ってしまったのかどうしても見つかりません。 作製当初、実用品として日常的に使用をしていたことまでは覚えていますが、いつの間にか紛失してしまったようです。

 そこで、工作の難度もそれほど難しくはないので、今回新たに2代目を作製してみました。 それに伴って写真も新たに撮り直したので、新しいものに差し替えてあります。

■ 本機の特徴 ■

  • 単4乾電池1本で白色LEDを点灯。

  • 低消費電流C−MOS型LMC−555とコイルを使用した、昇圧DC−ACコンバータ回路を使用。

  • 効率を上げるため、整流ダイオードと平滑コンデンサを使用せず、LEDを高速パルス点灯。

  • 基板、電池両方を、単4 x 2本用スイッチ付きの電池ボックス内に収納したコンパクト設計。

  • 超高輝度の白色LEDを使用した、直視できないほどの明るさ。

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■ 回路図 ■

| 回路図 (WhiteLed.CE3) | ページトップ |

■ ケース内部の様子 ■

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■ プリント基板パターン図 (部品面) ■

| プリント基板パターン図 (部品面) (WhiteLedPC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板パターン図 (ハンダ面) (WhiteLedPC1.CE3) | ページトップ |

■ 電池ケースの加工 ■

  1. まず、赤、黒の両リード線を、下左写真(加工前)の位置から、穴から抜いて内側(左側)に取り出しておく。

  2. 次に、金具-1 を取り外す。 金具-1 にはリード線がなく、金具-2 と金具-3 が繋がった構造になっている。(以後 金具-1 は使用しない)

  3. さらに、金具-2(赤リード線)を外して、右写真(加工後)のように 金具-1 が入っていた上側の位置にはめ込む。

  4. 金具-3(黒リード線)はそのままの位置で、リード線だけを右写真のように、工程1で内側(左側)に位置させる。
電池ケース(加工前) (加工後) 金具-1 は不要
金具-1 (リード線なし) 金具-3 (黒リード), 金具-2 (赤リード) 金具-2 (赤リード) を移動 金具-3 (黒リード) はそのままの位置

( 補足 )  ( 2015/9/20 追記 )

 今回使用した電池ケースは、"共立エレショップ" で購入したメーカ "COMF" の型番が "SBH-421-1AS" というものですが、"秋月電子通商" で販売されている同型番のものとは、 一部造りが異なっています。 (次の写真は "秋月電子通商" のホームページから無断で拝借しました。)

"秋月電子通商" で販売の電池ケース

 赤黒のコードが外部に出ている電池ケースの右端の部分、すなわちスライドスイッチを固定している部分ですが、両者を比較してみると、熱で接着するための "押さえ板?" のサイズ形状が大きく異なっているのが分かると思います。

 今回のような電池ケースの加工をするに当たっては、"秋月電子通商"版では何の問題もなくできると思いますが、"共立エレショップ"版では上記説明の 金具-2 (赤リード線) を外すのに 少々困難が伴います。

 そこで私が行った少々乱暴な方法を説明すると、まず、上写真で 金具-2 を正面に見て、その金具を固定している左右の爪状のモールド片の内、右側のものを根元から折って取り去ります。 そして次に、金具を先の細いラジオペンチ等で挟んで手前に強く引っ張れば、金具-2(赤リード線)を外すことができます。 その結果、金具は少々変形すると思いますがその修正は それほど難しくはありません。

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■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
CMOSタイマー .................... LMC555CN
トランジスタ .................... 2SC1815
超高輝度白色LEDΦ5 .................... OSWT5111A

| 部品表 | Excel ファイル (WhiteLed_parts.xls) | ページトップ |

■ 後記 ■

 冒頭でも述べたように、初代の作品が紛失してしまったことにより、このホームページの公開のために新たに2代目の製作となりました。 しかも、 この (秋月電子版) と (ELM版) の両方を、はからずも同時進行で製作することとなり大変でした。

 そこで、両者の比較となるのですが、外観的にはどちらも同じ電池ケースを利用しての製作ですから、蓋をしてしまえばどちらがどちらなのかは、まったく区別がつきません。

 しかし、ケース付属のスイッチをオンしてみると、微かですが後者の (ELM版) の方が光り具合が強く感じられます。 測定器がないので数値的な違いは確認できませんが、 また、どちらも眩しく光ってはいるのですが、この差は肉眼でも感じ取れます。 これはどちらが優れているというのではなく、あくまでも今回 私が製作した限りでは、 そのように感じられました。

 また製作面では、前者の (秋月電子版) の方が使用する部品点数が多いので、その分後者に比べれば少々手間?ですが、どちらもたかが 72 x 47mm の小さな基板に収まってしまう程度ですから、 ほとんどその差はありません。 ただし、後者の (ELM版) では発振コイルを自作しなければならなく、それにかかる手間は結構大変な作業です。

 電池ケースへの収納という両者とも同じ方式を採ったので、どちらにも言えることですが、この点に関しては少々問題が残ります。 というのも、LEDの実装についてですが、 このホームページで公開した方式は失敗で、あまりお勧めできません。 もう少し検討、改良を要する問題だと思いました。

 使用したLEDは、通常の砲弾型のラジアルリードタイプのものですが、上写真 ケース内部の様子 を見ればわかるように、LED本体(頭?)が そっくり電池ケースの外に飛び出した格好で実装されています。 そして電池ケース内に収められた本体回路のプリント基板とは、LEDのリード(足?)で繋がっています。

 この "LED本体(頭?)が そっくり電池ケースの外に飛び出した格好で実装" に問題があります。 これでは外的な力が容易にLEDの頭に加わる可能性が極めて大です。 これらの作品は実用目的の性格上、鞄やポケットに入れて持ち運びをすることが多いと思われますが、これでは外的な力が加わることを避けられません。

 そして、大きな力が加わった場合にはもちろん、たとえ小さな力だとしても度重なる外的な力により、やがてはLEDの頭が足の付け根(首?)の所から折れてしまう、 という破壊につながることが予想されます。

 LED本体(頭?)をケース内に収めるとか、力が加わらないようにカバーを付けるとかの、何らかの工夫が必要かと思います。 しかし、現状の単4の電池ケースを利用しての製作では、 それらの実現はかなり難しいものと思われますが ・・・  ( 2015/9/20 追記 )

■ 参考サイト ■

秋月電子通商キット取扱説明書回路図集 .......... http://akizukidenshi.com/catalog/contents2/kairo.aspx
1.5V電池白色LED投光キット .......... http://akizukidenshi.com/download/kairo/データ/その他/L020_白色LED投光.pdf

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初版:2006年12月8日、初公開:2015年9月20日、最終更新:2023年11月2日