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054. 乾電池充電器

[ 初公開日:2013年6月29日 ]

 サイト "Welcome to KURI's HomePage (現在リンク切れ)" で紹介されていた、 マンガン乾電池、アルカリ乾電池を充電するための "乾電池充電器" を真似て、私も作製してみました。 元ネタは、ゲームラボ 2000年7月号だそうですが、私自身この手の雑誌は一度も手にしたことがないので、記事についての詳しいことは全くわかりません。


 この充電器は、私からの一押しです。 私は健康のため、携帯ラジオとデジカメをお供に、週に4〜5日 (日に3時間程度)ウオーキング(散歩?)をしています。 また、夜はこのラジオを聴きながらベッドに入り、夜中に目が覚めたときにも 深夜放送が聞けるようにと、イヤホーンを耳にしたまま寝ています。 つまりラジオのヘビーユーザ(?)です。

 そこで気になるのが電池の消耗で、今私が愛用しているラジオは、単4電池を2本必要とします。 上記のような使い方をして いますので、電池の消耗は早くすぐに使えなくなってしまいます。 この充電器を作る以前は、使用済みの単4電池がいつも家に ゴロゴロしていました。 電池代も私のような使い方をしていると、結構馬鹿になりません。

 そしてこの充電器を作り、ほとんど毎日のように使用し出してから約7年半・・・ 2本1組で数組の電池を交代で使用している のですが、電池を購入する頻度もかなり減りました。 このページをご覧になっているあなた―― 本充電器を1台作っておくと、 すごく便利ですよ・・・ 回路も至って簡単ですし、ぜひお勧めします。

 ただし、いいことばかりでもありません。 マンガン乾電池、アルカリ乾電池には、必ず注意として "充電してはいけない" と 書いてあります。 時には危険を伴うようなことが起きるかもしれません。 でも上記のように約7年半使用してきた私の経験上では、 幸いなことに、今のところは大きな事故は一度も起こってはいません。

 電池にはかなり個体差があって、メーカー、種類によって、または同一のものであっても、数回の充電ですぐにダメになってしまうもの、 数か月間の充電使用を繰り返しても耐えうるもの、様々です。 そしてときにはお漏らしをしてしまうもの―― これが一番厄介 なんですが・・・ 私の経験上、年に数回(多くて2〜3回)程度は覚悟をしておかないといけません。 それでも私の場合には、 この充電器がないと困る・・・ ほど、毎日重宝して使い続けています。

【 ご注意 】 一押しで勧めてはおりますが、乾電池の充電は上述のように、危険を伴う場合も有り得る、ということを十分ご認識して、 製作・運用にはご自身の判断と責任において、お願いいたします。 私としては、ご利用になったその結果等について、 いかなる責任をも負いかねます。

■ 回路図 ■

 "乾電池充電器の制作" で紹介されていた 回路図(私も無断転載です)に、電源部分(AC整流部分)を追加して、実用的な回路としてまとめました。

| 回路図 (DryBatteryCharger.CE3) | ページトップ |

■ ケース内部の様子 ■

 次の写真の黄色のものは、不要となったACアダプタを分解し、中から取り出したトランスで、 アルミ板の端材を折り曲げてケース内に固定しました。

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■ プリント基板(1)パターン図 (部品面) ■

| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (DryBatteryCharger1PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (DryBatteryCharger1PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (部品面) ■

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (DryBatteryCharger2PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (DryBatteryCharger2PC1.CE3) | ページトップ |

■ ケース加工図 ■

 使用したケースは、"タカチ" の "SW-100" プラスチックケースです。

| ケース加工図 (DryBatteryChargerCS.CE3) | ページトップ |

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■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
可変型3端子レギュレータ .................... NJM317
トランジスタ .................... 2SD235O

| 部品表 | Excel ファイル (DryBatteryCharger_parts.xls) | ページトップ |

■ 調整 ■

 可変抵抗(470Ω)を、中古の電池をソケットに入れたときに LED が点灯するように調節し、 新品の電池を入れたときには点灯しないようにすれば OK です。

■ 修理 (2009年1月10日) ■

 2006年1月にこの「乾電池充電器」を作製して以来、ほとんど毎日のように使用してきました。乾電池にも個体差があって、 この3年の間に時々お漏らしをするものがありました。もともと乾電池を充電することはタブーとされているのを承知で充電しているのですから、 お漏らしがあってもしかたがありません。

 3年の間の度重なるお漏らしのために、電池ホルダの半田ラグのかしめ部分が錆び付いてしまい、接触不良(ラグとかしめ間)で導通がなくなって しまったものが、この数ヶ月以前から、4チャンネルの内2チャンネルも発生して、それらはまったく使用(充電)ができなくなってしまいました。

 かしめ部分の腐食が酷く、修理には電池ホルダを新しいものに取り替えるしかないため、その手間の煩雑さが予想されてなかなか修理を実行に 移すことができませんでした。しかし、この数ヶ月間の不便さにいよいよ耐えられなくなり、やっとのことで重い腰を上げることにしました。

 旧電池ホルダは半田ラグタイプを使用していましたが、今回は秋月電子通商から新しく売り出されたピンタイプを使用してみました。 4チャンネル分とも取り替えたのですが、取り替え後電池を装着してみると、かなりきつくて着脱(特に脱)が大変なことが分かりました。

 電池の両極との接触部分、すなわちピンのかしめ部分が半田ラグタイプに比べて厚く、ホルダの内側に少々膨らんでいて、電池の入るスペースが 狭くなっているようです。ピンの太さをノギスで測ってみると 0.75mm ありました。ホルダの樹脂部分は半田ラグタイプと同一サイズを使用している ようで、当然この樹脂部分に無理がかかります。

 それにしてもかなり着脱(特に脱)がきついです。メーカーも市場に出す前には当然確認試験をしていると思いますが、この状態ではすぐに 樹脂部分が破壊されてしまいそうで、耐久性に欠けるのでは? と思うほどです。

青色の錆び 液漏れの跡 4チャンネル分とも新しいピンタイプの電池ホルダに取り替えたが・・・

■ 参考サイト ■

乾電池充電器 ..... http://www.geocities.jp/svo7990/CK_KZ.htm (現在リンク切れ)
乾電池充電器2 ..... http://www.geocities.jp/svo7990/CK_KZM.htm (現在リンク切れ)
乾電池充電器の制作 ..... http://www.geocities.jp/svo7990/kandzyu.htm (現在リンク切れ)

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初版:2006年12月7日、初公開:2013年6月29日、最終更新:2023年11月3日