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154. 拍手スイッチ

[ 初公開日:2014年8月12日 ]

 サイト "PICで遊ぶ電子工作" で紹介されていた、"拍手スイッチ" です。 変わった趣で面白そうなので、私も作ってみることにしました。
 オリジナルでは PIC12F683 を使用していますが、単なるデジタル I/O 機能しか使用していませんので、Yahoo!オークションで入手して、大量に手持ちの PIC12F635 に変更しました。 また、現在、出力制御するSSR(半導体リレー)の手持ちがないため、とりあえず通常の小型リレーを使用しています。 したがって、制御する対象によっては もう一段、外部にパワーリレーが必要になるかもしれません。 (下回路図の --- 線で囲んだ +12V 電源は、そのための出力端子)

 * このページ(回路図、プログラムを含む)を公開することに関して、"PICで遊ぶ電子工作" さんのご厚意で、快く許諾をしていただきました。 ありがとうございました。

■ 回路図 ■


 LED の電流制限抵抗は、高輝度 LED を使用していることもありますが、ここでは輝度を抑えるために通常よりも大きな値を使用しています。

 リレー駆動用の 3 個のトランジスタに、当初、なぜか PNP 型の 2SA1015Y を使用した設計をしてしまい、プリント基板も完成させ、ケースに組み込んで配線も終了させてから、 これではまずい … と気が付いて、急遽 NPN 型の 2SC1815Y に変更をしました。

 ケースに組み込んで配線も終了しているプリント基板の手直しというものは、かなり大変な作業で精神的にもめげてしまうのですが、いたしかたありません。 デバッグ用の LED + 抵抗の追加(LED と抵抗の位置が、基板への実装上の問題から一般的な位置とは逆になっている)とともに、3 個のトランジスタ周りの回路修正をしました。

| 回路図 (ClapSwitch2.CE3) | ページトップ |

■ ケース内部の様子 ■

上面から見たところ(修正前) 基板(1)にデバッグ用LEDの追加と、トランジスタ周りの回路修正後
フロント側から見たところ リア側から見たところ
左側面から見たところ 右側面から見たところ

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■ 機能概要と使用方法 ■

 手を叩き(拍手)そのときに発する音のリズムパターンの違いによって、3つのスイッチのON/OFF制御をしようというものです。

 上 回路図 のように、拍手音をまずコンデンサマイクで拾い、2段のオペアンプで適度な電圧レベルまで増幅をした後、PICのGP3に入力してその信号を 「ピン変化割り込み」 で判定をします。 その結果、出力ポートGP0〜GP2に接続された3つのリレーのON/OFF制御をします。

 そのリズムパターンと制御するスイッチ(リレー)の対応を次表に示します。 なお、ここではオリジナルの動作対応とは解釈を変更し、また、対応パターンも覚えやすいように 独自の変更、追加がしてあります。

 オリジナルでは3つのスイッチの内、動作させるのは常に1つであり、複数個のスイッチを同時に動作させることはない。――― のに対して、ここでは3つのスイッチを 個々に制御することが可能で、その動作は複数個の組み合わせが自由にできるようにしました。

        拍手のパターン(入力) プログラムでの認識 スイッチの制御(出力)
        パパン パパン 101 スイッチ1をON
        パパン パパパン 1011 スイッチ2をON
        パパン パパパパン 10111 スイッチ3をON
        パパン パン パン 100 全てのスイッチをON
        パパパン パパン 1101 スイッチ1をOFF
        パパパン パパパン 11011 スイッチ2をOFF
        パパパン パパパパン 110111 スイッチ3をOFF
        パパパン パン パン 1100 全てのスイッチをOFF

 次図は、拍手したときのオシロスコープ波形をイメージ的に表したもので、1回の拍手(「パ」または「パン」)で ピン変化割り込みが何回も発生することを防止するために、 一度ピン変化割り込みを検出したら一定時間(図のa)ピン変化割り込みを禁止して、1回の拍手を1回のピン変化割り込みとして処理をしています。

 また、拍手と拍手の間隔は、短いパターン:短拍(図のb)と長いパターン:長拍(図のc)の2種類として区別をします。 プログラムでは、短拍を「1」、長拍を「0」として扱い、 次図の「パパン パパパン」は、「1011」となります。 そして、一定の無音時間(図のd)が経過したとき、それまでの拍手パターンを判定します。



 それぞれの実際の時間(a, b, c, d)は、上右表のようにプログラムで決めています。

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■ プログラム ■

現在の最新バージョン: Ver. 1.01

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■ プリント基板(1)パターン図 (部品面) ■

 プリント基板をケース内に収めるに当たって、コンデンサ・マイクと半固定抵抗(500KΩ B)については基板搭載を止め、ピンヘッダと取り替えて基板上は端子のみとしました。 そして、コンデンサ・マイクと半固定抵抗は、ケース前面パネルから操作可能な位置に移動し、半固定抵抗はΦ16 のボリュームに変更しました。
フロントパネル 写真等を参照 )

修正前 (参考) トランジスタ周りの回路修正後

| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (ClapSwitch1PC.CE3) |
| プリント基板(1)パターン図 (部品面) (ClapSwitch1_PC.CE3) (参考:修正前) | ページトップ |

■ プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) ■

 回路修正後のパターン図 (ハンダ面)の写真を撮り忘れました。

(修正後写真はありません)
修正前 (参考)

| プリント基板(1)パターン図 (ハンダ面) (ClapSwitch1PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (部品面) ■

 プリント基板 (2)、(3)、(4) については、新しい基板を加工したのではなく、今までに溜め置いた端材を利用しています。

| プリント基板(2)パターン図 (部品面) (ClapSwitch2PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(2)パターン図 (ハンダ面) (ClapSwitch2PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(3)パターン図 (部品面) ■

| プリント基板(3)パターン図 (部品面) (ClapSwitch3PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(3)パターン図 (ハンダ面) (ClapSwitch3PC1.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(4)パターン図 (部品面) ■

| プリント基板(4)パターン図 (部品面) (ClapSwitch4PC.CE3) | ページトップ |

■ プリント基板(4)パターン図 (ハンダ面) ■

| プリント基板(4)パターン図 (ハンダ面) (ClapSwitch4PC1.CE3) | ページトップ |

■ ボリューム取付金具加工図 ■

 手持ちにあった 1.5mm 厚/1メートル長の L型アルミアングル材を、20mm 幅に切り出して加工しました。

    .

| ボリューム取付金具加工図 (ClapSwitchVR.CE3) | ページトップ |

■ スイッチングACアダプタの加工 ■

 秋月電子通商で販売していた、スイッチングACアダプタ(BSW0090 (CHINA))。 12V700mAの定格で、格安の @200円で購入したのものです。


 アダプタ本体部のケースを外して、中身の基板だけを取り出したものを使用し、
 +12V、GND 端子には、基板の空きスペースに新たにハトメラグを打って対応しました。

(部品面) 黄丸印:基板取り付け用に空けた穴 (ハンダ面) 黄丸印:同穴、+12V、GND、AC 各接続部分

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■ ケース加工図 ■

 使用したケースは、"タカチ" の "YM-130" アルミケースです。

| ケース加工図 (ClapSwitchCS.CE3) | ページトップ |


フロントパネル
リアパネル
裏面

■ 使用部品表 ■

(主要部品: IC, トランジスタ等)

(データシート)
PICマイコン .................... PIC12F635
オペアンプ .................... LM358N

| 部品表 | Excel ファイル (ClapSwitch_parts.xls) | ページトップ |

■ 参考サイト ■

拍手スイッチ  .....   http://mitt.la.coocan.jp/pic/pic6_03-1.html

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初版:2010年12月12日、初公開:2014年8月12日、最終更新:2023年11月3日